エアバッグ修理〜2 コンピュータ バラバラ 編

エアバッグ修理〜2 コンピュータ バラバラ 編

※「下みちの旅 北海道」に割り込みで、ぴーぱーの最近の様子を紹介するシリーズです。

1バラバラ編のつづき

ではオペ開始!

マネする場合は自己責任でヨロピク!

まな板の上のコンピュータ。

■外観チェック

外観には異常はありません。(当たり前か)
本体はボルト4本でボディに固定されていました。
小さな箱一つにしては、大げさな固定ボルトです。

M10ボルト3本と、M6ボルト1本です。
これらのボルトで、ボディからマイナス電源を確保しているハズ。

車体側に戻ってテスターで導通を測ってみると、、、

コンピュータケースが触れてた部分は塗装されているので導通無し。
M10ボルトの穴の内側は、導通があったり無かったり。不安定。

でもM6ボルトの穴内側は安定した導通がありました。(写真撮り忘れ)
どう言うことかと思ったら、M6ボルトのネジ目には、らせん状のツメがありました。
このツメが、ボディ側のメスネジの地金に食い込んで、安定した導通を確保しているようです。

つまりM6ボルトでマイナス電源を確保し、M10ボルト3本で、本体をボディにガッチリ固定して、事故で衝撃を受けても、M6ボルトが折れて電源を消失しないようにしているのかと思います。
さすがエアバッグ、念の入った作りです。

つまりこう言うことです。

ちなみに4本のボルトは、ブラシでゴミ取って、パーツクリーナーでキレイにしておきました。

再利用します。

次にコネクターチェック。
こちらも問題無いようです。

右端の「!」マークの部分はナンダロウ?と思って、恐る恐る抜いてみましたが、単なるフタでした。

上部に貼り付いている透明プラスチック板に書いている内容。
(ちなみにこの板が、何か意味ありげに周囲に張り出していますが、その理由はわかりません。一応はがさないでそのままにしておきました)

「分解するな」って。

■裏蓋開け

分解します・笑。
ひっくり返して裏蓋を開けます。
4本のT15トルクスネジ(いじり防止突起なし)で留まっています。

ネジ外してフタを開けると、、、

あっさりバラバラ。

基板の上面。

加速度センサーのような物はありませんでした。電子回路のみ。そうなればコッチのもんです。
(車種によっては、扱いに気を使う加速度センサーが付いているかもしれません)

サービスカット:基板上面。

下面。

■電子部品チェック。パターンの腐食・断線チェック

メーターパネル修理の時と同様に、電子部品に焼けや欠けが無いか、プリントパターンに腐食や断線が無いかを、18倍のルーペで目を皿のようにしてチェックします。見落としを防ぐため念のため2回チェック。
でも見た目では、問題箇所はありませんでした。
基板の両面の表面に透明のシリコンゴムがコーティングされていて、空気に触れないようになっているためか、とてもきれいな状態を保っています。
さすがエアバッグ回路は信頼性維持のために、ソルダリング塗料ではなくシリコンで、空気や湿気から完全に保護しているようです。

さらに各抵抗、コンデンサ、ダイオードにテスター当ててチェックしようとしたのですが、シリコンコーティングのために、部品の脚にテスター棒が触れられないのです。
テスター棒に力を入れてシリコンを突き破れば触れられますが、安定した測定ができないので諦めました。

■電解コンデンサチェック

基板には二つの電解コンデンサが使われていました。
液漏れも無く問題無いように見えます。

電解コンデンサの間にある471と書かれた青い円筒形の部品が何なのかわかりません。形はコンデンサに似ていますが違うと思います。でも47と言う数値は、コンデンサでよくある容量です。でもたぶんコイルか何かだと思うのですが、、、。

コンデンサの容量を測ってみると、、、

シリコンコーティング突き破って測定。

容量が半分しかありません。

でも基板に付いた状態で測っても正確ではないので、取り外して測る事にします。

表面を覆っているシリコンゴムを切り離し、、、

カッターを基板とコンデンサの間に刺し込んで切る。

半田ごてでハンダを溶かして外す。

改めて容量を測ると、、、

やはり大きい方のコンデンサが、表記されている容量の半分程度しかありませんでした。

調べてみると、10年以上経った電解コンデンサは、内部の電解液が蒸発して容量が減る事があるそうです。
さらに温度が低くなるとコンデンサは容量が減るそうです。
つまり車齢16年のデイビーの場合、

電解液蒸発で容量減少 → 気温の低下でさらに減少 → 警告ランプ点滅。

という図式でしょうか。これなら冬の時期だけランプが点いたことも説明つきます。

ちなみにこの大きな電解コンデンサは、衝突でバッテリー電源が失われた際に、エアバッグに点火信号を送る電気を貯めておくためにあるのかと思います。

やった! 原因発見!!

さっそく電解コンデンサを発注しました。

■電解コンデンサ交換。

せっかくなので、大小両方交換します。
モノタロウに注文しました。(↓)

大きい方:ニチコン アルミ電解コンデンサ 25V dc 4700μF 5個で1,790円(税別)
小さい方:ニチコン アルミ電解コンデンサ 35V dc 100μF  5個で  469円(税別)

大きい方のコンデンサは、同じ規格のものが何種類か売っていますが、
高さ25mm程度の物を選ぶようにしなければなりません。(それより大きいと、ケースの高さにつかえてフタが閉まらなくなります)

届いたコンデンサ。
元々付いていたのは、日本のエルナー製でしたが、今回はニチコン製をチョイス。
秋葉原に行けば、一個単位で買えるのでもっと安く買えるのに、ネットだと5個も買わされるのが困りもの。でも秋葉原に行くには電車代が掛かるので同じかな、、、。

せっかく5個ずつ手に入れたので、テスターで容量チェックして、一番容量の大きいヤツを選んで使います。

なにしろ電解コンデンサは、ニチコンのデータシートによれば、容量許容差が±20%もあります。
4700μFの20%は約1000μFです。これは大きいです。衝突時の電源確保なら少しでも容量は大きい方が良い気がします(素人考えかも)。でも実測結果は、どれもほぼ同じでした。さすがニチコン。品質が安定しています。
ちなみに30年くらい前、ラジコンを少しかじっていた頃に聞いたハナシですが、当時のニッカドバッテリーも容量にバラツキが大きくて、メーカーのサンヨーでは、容量が大きい出来の良いのは自衛隊のトランシーバー用に出荷して、それ以外を一般向けにしていたそうです。
なのでラジコン用のバッテリーは、同じ物をいくつか買って、その中でも容量が一番大きい物を本番用に使ったものです。懐かしい、、、。

では新品コンデンサを取り付けます。
取付にあたっては、フラックスクリーナーとソルダーレジスト補修剤を買いました。
エアバッグは信頼性命ですから、ハンダ付け後の処理もキチンと行おうと思います。

まず取付位置の基板表をクリーナーで清掃。

ここはコンデンサ付けると隠れてしまうので先に清掃。

コンデンサの脚を、基板の穴の幅に合わせて曲げる。

プラス・マイナスを間違わないように刺す。

ハンダ付けする。

余った脚を切って、クリーナーしてソルダーレジスト塗る。

無事付きました。

頼もしげに見えるよ。ニチコン君!

全カ所再ハンダ付け

あとは基板の全ハンダカ所を再ハンダします。

ちなみにハンダカ所をルーペで拡大すると、こう見えます。

ハンダがブツブツ泡立っているように見えるのですが、これがハンダ劣化のせいなのか、表面のシリコンコーティングのせいなのか、コーティングがジャマでよく見えない。

でもとにかく全部やります。

半田ごての先端を、ヤスリで削って細くして、、、

このようにコテ先を当てて、ハンダを一瞬溶かして離します。

シリコンコーティングを突き破ってハンダを溶かすのですが、特に力は要りません。普通にハンダを溶かすのと同じでした。

でも、黄色いコネクターと基板の間にも部品が幾つか付いていたのですが、それはコテ先が届かないので諦めました。

黄色のコネクターを取り外せば全部再ハンダできますが、コネクターの脚は30本以上あって大変なので断念。

ちなみに今回は、メーターパネルの時のような、明らかにハンダが浮いているカ所はありませんでした。

■最後に清掃

ブロアーですき間のホコリを飛ばす。

綿棒に接点復活剤付けて接点の拭き掃除。

ねじ穴にネジロック塗って、、、

ただしこの部分は基板にアースを流す接点なので、接触部分に付いた液は拭き取ります。

フタして完成!

■取付

車体側のねじ穴も掃除。
M6のネジ穴とボルトには、接点復活剤も塗りました。

M10ボルトにはネジロック塗って、、、

製造時にもネジロックの跡があったので同じように付けました。

取付完了!

あとは分解時に撮った写真を、PC画面で逆順に見ながら組み立てました。ヤレヤレと思ったのですが、、、

二日後に再び点滅! 直ってないジャン。

翌日は問題無かったのですが、二日後にスーパーに行った帰りに再び警告灯が点滅。
電解コンデンサが原因じゃなかったのでしょうか? でも原因の一つだったとは思います(と思いたい)。事実、容量は半減していたのですから、、、。

果たして直るのか?
暗雲立ちこめながら次回へつづく。

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