ウインチメンテナンス

ウインチメンテナンス

デイビーにはウインチがついています。
ウインチ? ナンデスカソレハ? と思う方も多いと思います。
オフロード4WDには、スタックしたときにウインチからワイヤー伸ばして、他の車や、木や岩に引っかけて自車を引っ張り出せるようになっている車があるのです。

ぴーぱーは、デイビーを購入したときにメーカー純正オプションで付けました。
でもこれまで一度も使ったことありません。
何しろ “なんちゃってオフローダー” ですから。ウインチが必要になるような廃道とかオフロードコースに行って、ボディーにキズ一つ付けようものなら、ぱーに烈火のごとく怒られること間違いありません。

なのでこれまで、ワイヤーを試しに1m引っ張り出しては戻すくらいしかやったことありません。15年放置したウインチ。「そう言えば、たしか付いていたような?」そんなカンジです。存在自体を忘れかけています。
でもそんなことではいけないと、重い腰を上げることにしました。
今回まず、ウインチがキチンと回るかどうかを確認。そして油が切れて白っぽくなっているワイヤーにグリスを塗ることにしました。

田んぼの真ん中にやってきました。

30mあるワイヤーを伸ばすために広い場所が必要です。さらに昨今の状況を鑑みて誰にも会わないで作業できる場所と言うことで、家から車で5分ほどの距離にある田んぼ地帯にやってきました。

ここなら誰に会うこともなく作業が出来そう。外出自粛の中、久々に広い景色を見ました。
「たまには遠くを見ること」と写真家・星野道夫さんの著書に書いてあったのを思い出す。その通りですね。

で、ウインチは何処についてるかと言うと、この中です。

プラスチックカバーを上にずらして外す、、、

さらに鉄製のカバーを引っぱって外すとフックとワイヤーが現れます。
数年ぶりに見ました。

このレバーを左にひねると “フリー” になって、ワイヤーを引き出すことが出来たハズ。

出て来た。

さらに引き出す。

どんどん引き出す。

出る出る。

ようやく出し切りました。30mって長いんですね。

デイビーが遠くに見えます。15年間巻きっぱなしだったので、ワイヤーにクルクルとクセがついているかと思ったのですが、そんなことはありませんでした。

出し切った巻き取り部。

写真では解りづらいですが、ワイヤーの表面が白く粉を吹いたようになっています。
ステンレスワイヤーなので錆びてはいませんが。

グリスはコレ。前にも紹介した日産純正MPスペシャルグリース。
このグリスをワイヤーに塗っていいのか確信がありませんが、2.5kg缶で使い切れない程あるので、今回たっぷり塗り込んでみます。

ビニール手袋の上に軍手して、、、

グリスを手に取り、、、

ヌルッとして少し気持ち悪い。

ワイヤーに塗りつける。

軽くしごくようにして塗る。

グリスを塗ったところと、塗っていない所の違い。
ワイヤーの色が深くなっていいカンジです。

矢印から右が塗ったところ。左より色が濃くなっている。

ところでぴーは、軍手が大キライです。
これまで数十年いろいろな作業をしてきましたが、軍手をしてよかったと思ったことがありません。だって滑るし、細かいことが出来ないし、指先が垂れてジャマだし、ぬれると気持ち悪いし、ダサいし、、、。
でも、このグリス塗りにはいいですね。適度にグリスがしみこんだ軍手でワイヤーをしごくと、いいカンジにグリスが塗れます。ぼろ切れで塗るよりもゼンゼン塗りやすいです。軍手は手の形をした雑巾ですね。

缶をぱーに持ってもらって移動しながら塗っていきます。

そろそろ腰が痛くなる。間もなく終了。

塗り終わった軍手(と言う名の雑巾 ←あくまでもアンチ軍手派)。

グリスがついていない本当のぼろ切れで、余分なグリスを拭き取る。

マスター巻き

ここから巻き取りです。
巻き取りは、本当にスタックした時にワイヤーがドラム内で絡んだり、ワイヤー間に食い込んだりしないように、ある程度のテンションを掛けながら、事前にキッチリ巻いておかなければなりません。これを “マスター巻き” と言うそうです。もちろんやったことありません。

テンションを掛けるために、プラスチックざるに、廃バッテリー2個入れて、それを引っぱらせました。バッテリー二つで約50kg。重さとしては丁度良かったです。

ウインチのリモコン。

銀色のスイッチを下に倒すと巻き取り。上に倒すと逆転。

ウインチ横のコネクターに差し込む。

最初に4、5巻きしてからテンションかけます。

その前に、もしもワイヤーが切れたとき、上方にぶっ飛んでくるのを防ぐために、フロアマットをワイヤーにかぶせる。

巻き取り開始!

黄色いザルをズルズルと引っぱらせます。

最初は左手でワイヤーの方向を調整しながら、慎重に巻いていきます。

ちなみにここからは、軍手ではなく革手。ヘルメットもかぶりました。

ぴーが下手クソなのでしょうか? You Tubeで視たようにスムーズには巻けません。
途中、何度も止めてやり直したり、手を突っ込んで(もちろん停止時)ワイヤーを寄せたりして修正。特にドラムの端で巻きが折り返すときにキレイに巻けず、ワイヤーにすき間が空いてしまいます。

それでもあと少し。

最後の方はバッテリー一個にしたりして調節。ちなみに重りは必須ですね。代わりに手でワイヤーを引っぱるのではテンションが弱いですし握力も続きません。

巻き取り完了!

なんとかキレイに巻けました。ワイヤーにもグリスが乗っていいカンジです。
ウインチも問題無く動いてくれてよかったです。

旅の途中でスタックしても、ウインチがあるから大丈夫と思いたいものです。
でもワイヤーを引っかけられる手頃な木や岩が、30m以内に都合良くあるとは限りません。いえ、たぶん無いでしょう。
ウインチ頼みはムリです。

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