貨物船 手配日記1
境港→ウラジオストクのカーフェリーが業務停止になったので貨物船探し開始です。
ここからが真剣勝負です。
(ちなみに上の写真は、昨年末乗った九州→四国のフェリー。本文とは関係ありません。だって他に写真が無かったから、、、)
自分の車で海外を旅するには、簡単に言うと今付いているナンバープレートを “国際ナンバープレート” に付け替えて、海外へ運べばいいのです。
カーフェリーが運航されていれば、国際ナンバーつけて、フェリーに載せるだけでよかったのですが、フェリーが無くなった今、貨物船探しを自力でしなければなりません。さらに貨物船に載せるには、車を “登録抹消” しなければならないという情報もあります。
登録抹消とは、車の登録(つまり車検)を抹消してナンバーを返却すること。
つまり “車検切れ” と同じ状態です。車検切れの車をロシアに持っていっても勿論運転できません。運転するには、ロシアで再登録しなければなりません(たぶん)。
そんな面倒なことできるわけありません。
果たして登録抹消しないで載せられるのか?
ぴーがこれからやることが、この先オーバーランダーを目指す方の参考になればと思い、その経過を綴っていきたいと思います。
紆余曲折も予想され、解りづらい経過報告になるかもしれません。
最終的には整理してまとめますので、たどった経過を都度ご紹介していきたいと思います。
で、まずはどこに聞いたかというと、、、税関です。
■新潟税関支署
新潟港は、日本海側の輸出港としては取扱量が一番多いそうです。
それならきっといろいろ知っているかもしれないし、ぴーの住む関東からも比較的近いので、車を持っていくにも好都合。まずはここに電話をしました。
代表番号(025-244-9312)にかけ、「これこれ云々、、ご担当部署にお取り次ぎお願いします」と言ったところ、管理取締課に廻されました。
(なぜ取締課?まだ何も悪いことしてないんですけど、、、笑)
電話口に出た方に再び「これこれ云々、、」
それに対するお答えは、
「車は一般通関してください。こちらの窓口の電子申告端末で、インボイスとともに1〜2週間前に申告して下さい。
飛行機に乗って出国する時に、車と荷物は別送品として申告して下さい。登録抹消についてはこちらでは解らないので、通関業者に聞いてください。新潟港ではリンコーという会社が一括で請け負っているのでそちらに聞いてください」とのことでした。
別送品の申告が必要そうなのは、なんとなく解るけど、一般通関?インボイス?
ただ解ったのは、税関は登録抹消についてはなにも知らないということ。
■リンコーコーポレーション
チンプンカンプンのまま、リンコーさん(025-256-4126)へ電話しました。
リンコーさんは、新潟港で中古車輸出を多く扱っているそうです。
電話口で対応くださった方によると、
「国土交通省の自動車運輸支局(要するに車検場)で登録抹消しなければいけません」と言われました。
また、車の通関、船手配、積載は請け負うことは可能だが、個人車は、大口の輸送が入るとそちらを優先するので、オーバーブッキングで後回しになる場合がある。新潟港にはRORO船(車を自走して載せられる貨物船)は数年に一回くらいしか来ないのでコンテナ船になる。とのことでした。
目の前が真っ暗になったような、、、。やはり貨物船での運搬はできないのでしょうか?
でも気を取り直して、別の税関にも問い合わせてみました。
■境税関支署
昨年11月までウラジオストク行きカーフェリーが運航されていた鳥取県境港の税関なら、これまで日本人オーバーランダーの車やバイクの手続きを数多くしているはずなので、何か解るかもしれないと思ったからです。
代表番号0859-42-2228(総務課)に掛け、担当部署に取り次いでいただきました。
果たしてその答えは、、、
「そういう場合は、通常の輸出申請になるので、“関税様式C第5010号” に必要事項を記入して、通関手続きして下さい。積載している荷物は、販売目的の品でないなら携帯品扱いなので別途申告不要です。同じ紙に大まかに書いていただければ結構です。携帯品リストの提出は不要です。手続きはそれだけです。ただし通関するとき荷物は一度全部車から降ろしていただいて検査します。検査後はご自分で積み直して下さい。」
通関していただけるなら、荷物の積み直しぐらい何度だってやりますヨ! よろこんで!
さらに「ロシアだったら自動車カルネは不要。登録抹消? 聞いたことありませんね。税関としてはナンバープレートの有無については関知しません。そういうことは、運輸支局が何か関係しているかもしれないので、そちらに聞いてください」
非常に丁寧に教えて下さいました。ありがとうございます!
つまり、新潟と境税関に聞いて解ったことは、税関的には登録抹消は求めていないということ。
これは両税関が言っているので、間違いないと思います。
こうなると陸運支局に聞いてみるしかありません。
ちなみに運輸支局は、国際ナンバーを作製するための “登録証書”(英語版の車検証)を発行してくれるところでもあります。
■埼玉運輸支局
ぴーの住んでいる地域を管轄している運輸支局です。
代表番号050-5540-2026から、ガイダンスに従い3→7を押して、登録証書発行部署へかけました。
で、そのお答えは、、、
「一年以内に帰国するなら登録抹消は不要です。こちらで発行する登録証書に基づき、JAFや指定業者で国際ナンバープレートを作製してもらって下さい。一年以上の場合は、輸出抹消仮登録の手続きが必要になります」
また「自動車カルネについては詳しく知りませんが、当方としては、とにかく一年以内なら抹消不要です」とも言われました。
電話口の方は、キッパリと言い切っておられました。頼もしいお答えありがとうございます!
やった!やった!やった〜〜!
万歳三唱したい気持ちです。
貨物船での運搬が制度的には可能なような気がしてきました。
今回、いろいろ電話しての印象ですが、そもそも車を海外に持ち出して旅する日本人が非常に少ないので、担当者もそんなこと突然聞かれても答えられないということです。
新潟税関、リンコーさんには、「調べて後ほど折り返します」と言われました。ご多忙の所お手数おかけしました。
リンコーさんの「登録抹消しなければならない」という答えは、中古車輸出しかしたことがない経験から来るお答えだったのではないかと、ぴーは思いたいです、ハイ。
でも逆に、境税関、埼玉運輸支局が言ったことが間違っている可能性もまだあります。何しろ希なケースですから。
ぴーは、自分に都合のいい答えだけを見て、都合の悪い答えには目をつぶっているだけかもしれません。
しかしとにかく見えてきた希望の光。これを信じて進むしかありません。
つづく。
ぴーぱー夫婦の だんなのぴー:車担当。
四駆、旅、登山、星、温泉、お遍路、DIY、野菜づくり、マグロ好きの50代。別名マグロよしのり。2020年3月退職。
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「一年以内に帰国するなら登録抹消は不要」とは、朗報ですね。
必要ないかもしれませんが、自分の備忘録もかねてメモします。
稚内のフェリーを担当していた日通に貨物船について尋ねたところ、「サハリンから直接日本へ直行する航路で自動車を運べる航路はない」とのことでした。
ただ、「ウラジオストックからであれば不定期の航路でウライオストックー富山ー小樽ーウラジオストックというRO-RO船(貨物フェリーのような船)の航路がある」って。
「小樽港の代理店は輸入の手配は行っていないため、直接船会社に申し込んでほしい」とのことです。
Googleと、「伏木海陸運送株式会社」かなあ。
春になっても境港が復活しなければ問い合わせます。
必要ないなんて事はありません。重大情報ですそれは!号外級ですね。
「伏木海陸運送株式会社」のHPを見ました。富山、伏木→ロシアのROROの運航スケジュールがあるではないですか! 月に2〜3便ありますね。ただ中古車輸送用のようなので個人車輸送は交渉次第でしょうか。でも旅沈さんの情報収集力にはいつも敬服します。
じつは私は先日、境港の上組さんにコンタクトし、コンテナ輸送の手配を始めたところです。でも日本通関、ロシア通関は自力で行うことが条件です。日本通関は多分できると思うのですが、ロシアの通関会社Links(http://links-ltd.com/contact-us/)へ今朝メールしたのですが、今のところ返事無し。Linksがダメなら、上組経由も頓挫するので、そしたら最後は伏木海運かもしれません。でもROROだと車は積めても荷物は積めないかもしれないのでそこが問題です。皿洗いでも何でもするから、ROROに一緒に乗せてもらえれば、車と荷物は携行品扱いで一緒に運べないかなあ?
ちなみにすでにご存じかもしれませんが、LinksはHPによれば、オーバーランダー車のロシア受け入れだけでなく、ロシアからの送り出しもやっているようなので、ChinGo!の日本への輸送も、もしかしたら可能かもです。
なるほど、ロシアの通関会社Linksの返事待ちですね。
ちなみにケニアからポルトガルへ送ったときは、ポルトガルの大手通関会社が断ってきて、モメました。旅行者の仕事はしたくないって。
「車と荷物は携行品扱いで一緒に運べないかなあ?」
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運べると思います。
ヨーロッパ人は主にROROサービスを使うので、「ROROだと車は積めても荷物は積めないかもしれない」ということはないと思います。
車のなかに荷物を突っ込んでおけばいいだけ。
荷物の一覧表を提出して。