25万キロ初交換シリーズ① トランスファーオイル

25万キロ初交換シリーズ① トランスファーオイル

九州・四国旅行も終わったので、デイビーの整備再開です。
いよいよ今年は出発の年。急がなければなりません。

年始めに何から手を付けるかというと、デイビーには購入以来15年25万キロの間、一度も交換したことが無い部品やオイルが幾つ(も!)あります。
それらをこれから交換していく予定です。

で、最初に交換するのが、、、

トランスファーオイル

トランスファーとは何かというと、4WD車にだけある部品です。
エンジン→オートマミッションから出てきた回転軸を、前輪・後輪の二つに振り分けるための一連の歯車やチェーンのことです。車体の下の真ん中あたりにあります。
そしてこれら歯車とチェーンを満たして潤滑しているオイルがトランスファーオイルです。
数万キロ、もしくは車検の毎に交換した方がいいと言われています。(たぶん)

では何故これまで一度も交換しなかったかと言うと、
それは知らなかったし、誰にも言われなかったし、面倒だったし、小遣いもかかるし、不具合も無かったし、、、。

でも世界へ行くにあたり、そんなことではいけないと、ようやく交換することにしました。

では作業開始!

まずトランスファーの位置確認。

トランスファーにアクセスするには、アンダーガードを外さなければなりません。
アンダーガードは5本のボルトで取り付けられています。

ボルトを緩めて、

なんなく外れました。

アンダーガードは、オフロードで車体下をヒットした時に、車体を守ってくれる大切な部品です。
サファリのガードは、繊維を樹脂で固めたような物ですが、FRPとは違うようです。
この材質が何なのかぴーには解りませんが、金属製より軽くて強いのかもしれません。
さらに内側(上側)には、クッション材(遮熱材?)が貼り付けられています。

トランスファーケースには、下側に、オイルを抜くためのドレンプラグと、

上側に、注入するためのフィラープラグがあります。

この二つのボルトを外すのですが、外す順番があります。
これは多くのHPにも書かれていますが、上にある注入側のフィラーから外します。
理由は、もしも下にある “抜く側プラグ” を先に外してオイルを出して、次にオイルを入れるために、上のプラグを外そうとしたら固着して外せなかったら、オイルを入れることができなくて車が走れなくなるからです。
そうなったら、その車は終わりです。要注意!

と言うことで、順番を間違えていないかよ〜く確認して、フィラープラグにレンチをかけます。
が、、、

案の定回らない。どんなに力を入れても、脚で蹴っても動きません。ビクともしません。
さすが25万キロ無交換。しっかり固着しています。

そこで長さ600mmのブレーカーバー(長いレンチ)登場。買って以来2回目の出番です。

で回したら、、、

ちなみにブレーカーバーを回すスペースを車体下に確保するために、前輪をジャッキアップしました。
ジャッキアップは疲れるし、事がだんだん大げさになっていく。

なんとか取れました。ホッ。

ちなみに固着は、さび固着ではなく、ネジに塗ってあるガスケットが堅くなり固着していただけのようです。

穴に指を入れて、オイルの残量と状態を確認。
一体どんなことに、、、パンドラの箱を開けるような気持ち。

ゲゲゲッ!! オイルが真っ黒!

これはヒドイ。
ちなみに残量は十分でした。穴のすぐ下に液面がありました。全く減っていませんでした。

続いて抜く側のボルトを抜きます。
コッチのボルトの頭は四角です。そんなソケットレンチ持っていないので、モンキースパナで回します。
回るかな?

回るわけありません。コッチも固着です。
で、スパナの柄をハンマーでゴンゴン叩いてゆるめました。(コレ、本当は禁じ手ですネ)

あとは手でゆっくり回していくと、、、

外れた瞬間、ドバドバドバァーー。

滅多に出ない15年物の深みのある色。一杯いかがでしょう?

ドレンプラグのマグネットには、歯車が削れてできた鉄粉がびっしりと。

よくもまあコレで走っていたもんです。ゴメン、デイビー。
(でも、これを読んでくださっている皆様のご期待には応えられたかと・笑)

気を取り直して、ドレンプラグを掃除。
鉄粉を拭き取ってから、ワイヤーブラシでこすったり、、、

ねじ溝に付いたガスケットのクズを、精密ドライバーで削って、、、

キレイになった!

キレイにしたネジに、新しいガスケットを塗ります。
今回購入したのは、日産純正 “フルードガスケット1215” 。

これをプラグのネジ山に塗って、オイル漏れを防ぎます。

ちなみにDIYでよく使われているのは、ベンガラ色(赤色)のガスケット “1218B” のようですが(ぴーの主観)、
いろいろ調べたら、グレーの方が耐ギヤオイル性が高いようなので、こちらをチョイスしました。
実際、もとから塗られていたのもグレーだったので正解かと。

これを穴にねじ込んで、、、

規定トルクで締めようと思って、ハタと困りました。
四角いソケットを持っていないのでトルクレンチが使えない!

しょうがないので、モンキーレンチで締めます。締め付け強さは勘です。
な〜に、ぴーの五十数年の人生経験を持ってすれば、どのくらいの力を掛ければ30Nmになるかなんてカンタンカンタン。

とはいきません。多分締めすぎたと思います。まあ良しとします。

下側を塞いだので、いよいよ新品オイルの注入です。
購入したオイルはコレ!

じつはトランスファーオイルなんて、ギアオイルなら何でもいいだろうと思っていたのですが、
日産からサファリ専用のトランスファーオイルとしてコイツが指定されていました。
この車種限定の指定オイルなので、他のオイルを入れるわけにはいきません。あぶないところでした。

新品の石油ポンプをホムセンで99円で買ってきました。
それでシュコシュコ注入します。

よく「ギアオイルは流動性が低いので、サンクションガン(オイル注入用の専用道具)が必要」と言われていますが、このオイルは石油ポンプで問題無く入れられました。
ちなみに気温は朝の天気予報によれば10℃前後です。
新品オイルは、赤に近いピンク色。これがあんな色になってしまったのですから、かなりの末期でしたね。(と言うか、とっくに末期は過ぎていた、、、)

28回シュコシュコしたら、穴からオイルが漏れてきたので注入ストップ。
これで満タンです。(規定量1.9L)

では、入れる側のプラグも同様にキレイにして、、、

ビフォー
アフター

ガスケット塗って、、、

今度はトルクレンチでキッチリ規定値32Nmで締めました。

作業完了!

いや〜〜、まさかここまでヒドいとは思いませんでした。まさにパンドラの箱でした。
深く反省、反省、反省、、、。
皆さんの4WDは大丈夫ですか?

しかしそうなると、あのオイルもきっとヒドいに違いない。

25万キロ初交換シリーズは続く、、、。

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