車内整理棚の製作

車内整理棚の製作

車泊の極意は “整理整頓” と言うことは何度も書いてきたぴーですが、じつはそのためには車内棚が必要だと言うことをこれまでの車泊経験を通じて痛感していました。
棚を作る以前は、いろいろな物を、これは衣類、これは調理器具、これはキャンプ道具、、、などと言うようにいくつかの箱に入れて整理していました。でも毎回、箱を出したりしまったり、箱の中から物を出すたびに、中がぐちゃぐちゃになり結局整理整頓が出来なかった次第です。

そこで今年の4〜6月の3ヶ月かけて車内に3つの棚を作りました。衣類、食器・調理器具、日用品の棚です。全ての持ち物の収納場所を決めて、車内のゴチャゴチャ問題を一気に解決してしまおうという作戦です。

まず始めに車内の実測です。荷台の縦横高さをメジャーや定規で測ります。しかし車の天井や壁面は、アールがついていたり、斜めになっていたり、ウインドウの枠が出っ張っていたりなかなか複雑です。場所によって高さも幅も結構違うので、何カ所も計ってそれぞれの寸法をメモします。

きたない手書きメモですが非常に重要な一枚。

次に収納する物とそのサイズを洗い出し、、、

これらが全部うまく収まるようにパソコンで設計図を書きます。車内の空間を無駄にせず、かつ使い勝手も考えながら、何度も修正を繰り返し図面を引き直しました。図面を完成させるまで一週間はかかりました。

図面から各部材の切り出し図をやはりPCで書き、それを見ながら合板にケガキ線を引いていきます。

今回使用した材料はファルカタ材と言う合板です。普通のラワンベニヤは入手はしやすいですが重たいのが欠点です。車載重量は可能な限り軽くしたいので、ホームセンターに行って何かいい板ないかなあ?と探したところ見つけました。値段もラワンベニヤと同じくらいの安さで3×6の大きさで千円強。重さはラワンベニヤの2/3程度でしょうか。厚さは11.4mm(ノギスでの実測値)でした。
家に帰って調べたところ、ファルカタ材は軽くて加工しやすく引き出しの材料などとして桐材の代わりに最近使われているそうです。まさに今回の目的にピッタリでした。

線が引けたらいよいよ切り出しですが、その前に引き出しの取っ手をつける穴を先に開けておきます。(切り出してからだと、部材が小さくて加工しにくくなるので)

角にドリルで穴を開け、、、

穴と穴をノコで切ってつないで、やすりで仕上げます。

あとは丸ノコでひたすら切って、

切って、

切りまくる。

ご近所への騒音の迷惑を顧みず(すいません)部材の切り出し完了。

次に引き出しの仕切板の切り込みをルーターで入れて、、、

ひたすら、ひたすら紙やすりがけ。

いよいよ組立。ここからが楽しい作業です。でも設計図通りに部材が組み合うか少しドキドキします。
組立はボンドを塗ってスレッドで結合していきます。

外枠の組立完了!

引き出しも完了。

我ながらなかなかの出来にニヤニヤしてしまいます。いつまでも眺めていたい感じ。

ニヤニヤばかりしていないで作業を進めます。
次は塗装。まずはとの粉を塗って目地止め。

翌日まで乾燥させいよいよニス塗りです。

今回使用したのは、ワシン製の水性ニス。車内で使うので油性ニスは溶剤臭が充満すると困るので水性にしました。ワシンはいつも何かを作るときにぴーが愛用している塗料メーカーです。塗りやすく仕上がりも上々です。

次は、パンチカーペットを内側に貼ります。サイズに切ってボンドとタッカーで貼り付けます。
このパンチ張りは大切な作業で、これを貼らないと車が揺れるたびに収納した物が板に当たってガタガタうるさくなります。静かで快適なドライブのために欠かせない作業です。

ということで完成。

さらに食器・調理器具棚と、

日用品棚を作りました。

車内に載せるとこうなります。

7月の北海道旅行で使用しましたが、車内の整理整頓に絶大な効果を発揮してくれました。物探しすることが無くなり、出し入れの時間も短くなりました。なによりスッキリとした車内は住んでいて乗っていて気持ちがいいです。

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