セルモーターオーバーホール〜1取外し編

セルモーターオーバーホール〜1取外し編

古い車に乗っていると、突然セルモーター(スターターモーター)が壊れて、
エンジンが掛からなくなることがあるそうです。
ワールドツアーの途中で、例えば砂漠のど真ん中でそうなると困るので・笑、
セルも出発前のメンテ必須項目です。

最もありそうな壊れる原因は、モーターのブラシ端子が長年の使用で摩耗して、
電気がモーターに供給されなくなることでしょうか?
車齢19歳のデイビー(日産サファリ最終型)は、これまでの車歴のほとんどを高速道路ばかり走ってきました。
ぴーぱーはいつも高速では、時速80kmで1時間交代で運転してきたので、約80kmに一度セルを使用してきた事になります。なので街中チョイ乗り車よりはセルの使用回数は少ないハズ。
それならブラシの減りも、ソコまでではないかと。
でもブラシ以外にも、ベアリングとか、グリス切れ、ゴミ、サビいろいろ交換・メンテを行いたいと思います。

最初の作業はバッテリー端子外し。

セルにはバッテリーから直接プラスが来ているらしいので、バッテリー外しは必須です。

マイナス端子外して、バッテリー購入時に付いていたキャップ被せる。このキャップはこういう時便利です。

で、目指すセルモーターは、車体下にもぐって見上げるとあるのですが結構奥。
しかも手前に前輪プロペラシャフト、横にオイルフィルターがあって、ジャマしています。

手も入れずらい。入っても工具回すスペースが無い。難易度高め。だからこれまで手が出せなかったのです。

そこでプロペラシャフトを外すことにしました。

もちろんそんな大それたコトしたことありません。
外れるだろうか?元に戻らなかったらどうしよう、、、小心者のぴーよし。心臓バクバクものです。
でも今回は何が何でもやり遂げるのダ!という固い信念のもと作業を進めます。

まずはプロペラシャフトのつなぎ目に合いマーク付ける。

プロペラシャフトが作業中に回っても、同じ位置に戻すためです。白チョークで付けました。
ところが後で痛いしっぺ返しを食らうのですが、チョークは作業中にこすれてすぐ消えてしまいました。
やはり白マジックにしないとダメです。でもそんなの持ってなかったから、、、。

そしたらシャフトをつないでいる4本のボルトをゆるめる。

シャフトの回転止めのバール(緑色の棒)。ナットの供回り止めロングスパナ。ボルトゆるめるメガネ。さらに自分の身体を止めるためにタイヤに足掛けて踏ん張ってようやくゆるみました。
ちなみにバールとロングスパナは、車体の他の部分に当たっているので手で押さえる必要はありません。←大事なコツ。

外れた!

外して横にずらしました。

外したボルトは、同じ位置に戻せるように、段ボールに刺して保管。

続いてオイルフィルターを外すために、エンジンオイル抜く。

ちょうど7千キロ走ったから交換時期。

プロペラシャフトとオイルフィルターが無くなって、多少作業しやすくなりました。

本当は、もっと劇的にし易くなって欲しかった。

いよいよ取外しに掛かります。

まずはセル本体に付いているコネクターを抜く。

スタート信号線のコネクターです。

抜け防止ツメを指で押しながら左右に動かしてなんとか抜く。コネクター抜きは、手が痛くなるからキライです。

抜けた。ホッ。

続いてケーブル外し。
赤矢印の二箇所を外します。(上矢印は、半球状のゴムカバーの中にナットがある)

まずは簡単そうな、下側から。

ナット外して、ケーブル端子を離す。
(じつはこのナットは外さなくてもいいのですが、外さないとセル取付ボルトにレンチが刺さらないので外しました)

外れた物は、セル本体に近い方から、ワッシャ、スプリングワッシャ、ナット。この順で付いてます。
外す前は、なにやら複雑そうな物が挟んであるように見えたけど、外してみればごく普通の取りあわせでした。

続いて半球状のゴムカバーめくって(外れはしませんでした)、中のナットゆるめる。

ナット外れる。

外れたケーブル側。

それではセル本体固定ボルトをゆるめます。

セル本体は、普通はボルト2、3本で固定されているようです。
ところが手前の1本は見えるのですが(↓)、それ以外は本体の向こう側なので見えません。

手探りで探すと、反対側にもう一本だけある様なのですが、当てずっぽでレンチ差し込んでも、全くボルト頭にはまりません。

ガチャガチャやれば、その内はまると思ったのですが、、、アマかった。このへんで疲れてくる。
じつは初日はここでやめてメシ食って寝る・笑。

気を取り直して二日目。

寝ながら考えた方法は、、、鏡作戦。
ぱーから小さい手鏡借りて、それに映してボルトの位置をようやく確認。

鏡を差し込んでいろいろ動かしてボルトを探す。
写真に写っているのはプラス端子のナット。取付ボルトは角度が難しくて、とても写真には撮れませんでした。

位置を確認したら、ソケットレンチのエクステンションバーにユニバーサルジョイント付けて、ちょうど良い長さにして、、、

手持ちのエクステだけだと、長すぎたり短すぎたりしてダメなのです。この長さがちょうど良かった。
首がグラグラ動かないようにテープ巻く。

はまった!!

手応えあり! カキンっとゆるみました。

続いて手前のボルトもレンチはめて、、、

抜く。

コッチは楽勝です。

これで外れる!、、、と思ったのですが、いくら力加えてもビクともしません。
よく見ると合わせ部分に液体パッキンがタップリ塗られていて、接着剤のようになってはがれないようです。
満身の力込めても、どうやってもはがれません。

どうしよう?諦めようか? とも思いましたが、、、
下からジャッキでセルを押してみることにしました。これなら外れるでしょう。

棒の先がセルに当たっている。セルを壊さないように、頑丈そうな所に当てます。
つまりセルを下から突き上げるカンジ。

ところが外れません。
車体が少し持ち上がるくらいやっても取れません。

たぶん数百キロの力は掛かっていると思うのですが、、、とうとう諦めました。
これ以上はムリです。もういい方法が思いつきません。万策尽きる、、、。

でも最後にもう一度だけ手で力入れたら、、、

メリメリ、メキメキ、パコッ!

ようやく取れました。
やはりジャッキで車重掛けたのが効いてたんですね。

取れた車体側。

グレーの液体パッキンがベットリ残っている。
宙ぶらりんのボルトは見えなかった奥の方のセル固定ボルト。脱落防止の輪っかでぶら下がっています。きっと取付時にも役に立つカモ。親切。

コレがセルモーター

エンジン側の大歯車(←名前知らない)を回すピニオンギアは、、、

それほど摩耗していない。まだ使えそう。

でも一つ疑問なのは、このピニオンと大歯車のかみ合わせ部分は、どうやって潤滑しているのだろう?
見た感じグリスもエンジンオイルも着いていない。周囲に飛び散ってもいない。
金属歯車同士が直接触れているようですが、なぜ大丈夫なのだろうか?

とりあえず外側を軽くキレイにして、明日はいよいよ分解です。

メシ食って寝ます。疲れた、、、

つづく

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