アフリカ治安地図2022.02
時が経つのは早いもので、
前回2021年7月のアフリカ治安地図(↓)から約7ヶ月経ちました。
そこで最新地図を作製しました。
(この地図の作り方については、(↑)を参照して下さい)
■2022年2月の状況
状況としては、いい話が一つと、悪い話しが二つです。
○エチオピア
まずは悪い話し、その①です。
前回地図でも触れた内戦のその後です。
この7ヶ月間のエチオピアは、政府軍と反政府勢力TPLFとの戦闘が激化し、全土に非常事態宣言が出されたり、TPLFが首都アジスアベバ直近まで侵攻して首都陥落間近か?とも言われました。
一方政府軍は、TPLF支配地域を包囲して、一般人も含めて長期にわたり兵糧攻めにしました。
この間にどれだけの命が失われたか。それは将来、歴史が明らかにしてくれるでしょう。それくらいの状況だった可能性があります。
日本外務省の海外安全HPでも、一時は全土がレベル4「退避してください」に引き上げられていたようです。(ぴーは未確認)
現在は、国土の約半分がレベル4。残り半分がレベル3「渡航は止めてください」。
つまり赤とオレンジで二分されています。
まあ全土が真っ赤だった頃に較べれば最悪の状況は過ぎたとも言えますが、7ヶ月前との比較では、状況は悪化です。その頃は、首都アジスアベバなどは、一番低いレベル1「十分注意してください」だったのに、、、とにかく今は観光に行ける状況ではありません。
もちろん世界遺産のラリベラの岩窟教会群もレベル4のエリアです。(↓)
ところでこうやって書くと、
「早く政府軍が、反政府勢力を制圧して欲しい」
と、思うかもしれません。
ところがアフリカの内戦について、日本人が理解しにくい点は、
必ずしも政府軍が正義で、反政府勢力が悪とは言えないところです。
じつはどちらも同類。どっちもどっちの場合もあるのです。
(もちろん武力を使った時点で、両方とも悪であるとも言えますが)
アフリカ内戦の原因が、民族や部族の対立であることはよくある事です。
族間で政権を取ったり取られたりを繰り返しているのです。
ではなぜ政権を取ろうとするのでしょうか?
それはもちろん政権を取って、権力を握り、儲けて、自分の族を繁栄させたいからです。
だから政権を取った族は、族の利益の為に汚職、腐敗、弾圧、何でもやるのです。
一方、非政権族はそんな政府に不満を募らせ反政府勢力になるのです。
でも反政府勢力が政権を取り返しても、やはりこちらも自分たちの利益の為に同じ事を行うのです。この繰り返し。
いつまで経っても国は安定しないのです。
事実エチオピアの今の反政府勢力TPLFも、以前は政権を取っていたのです。
国の平和や繁栄よりも、族の利益を優先してしまう。
すべての族がそうだとは言いませんが、
民族・部族って何なんですかねえ?
(※実際のエチオピアの事情はもっと複雑です。複雑すぎてぴーもよく理解出来ていません)
○ギニア
悪い話し②です。
ギニアでは昨年9月軍事クーデターが起き、大統領が拘束され、軍が憲法を停止、国家機関・政府の解体を宣言したそうです。
これにより全土が不安定状態になったので、海外安全HPではギニア全土をレベル2「不要不急の渡航は止めてください」に引き上げました。
西アフリカを南下予定のぴーぱーにとって、ギニアは避けて通れない国なので(隣国マリは、ほぼ全土がレベル4で通れないから)、これ以上悪化する事無く安定に向かって欲しいところです。
○モーリタニア
珍しくいい話です。
モーリタニアの西海岸沿いが、レベル2→1へ引き下げられました。
理由は、“幹線道路上には警察及び憲兵隊による検問所が多数設置され十分な警戒が行われていることから” (海外安全HPより引用)だそうです。
この辺りは、かつてパリ・ダカールラリーのコースに設定されていた場所なので、オジサン的には多少あこがれもありうれしい話しです。
でもこの検問所と言うのがくせ者で、通行料やらワイロをせびられる場合もあるのです。かえって通りずらくなってなければよいのですが、、、。
ちなみに西サハラ→モーリタニアの国境(ヌアディブ近くのPeka55ゲート)の通行は、“厳に控えるように”(同HP)とのことなので、結局今のところモーリタニアへは行けないようです。
何時になったら行けるようになるのだろうか?
(“控えるように” と言う事は、逆に言えば )“国境は開いている” という意味かも
○ウクライナ
アフリカではありませんが、今、世界が最も注視している国と言えばウクライナです。
ぴーは、ウクライナは定期的にウォッチしてこなかったのでよくわかりませんが、
2月10日まではレベル3だったのが、、、
11日にはレベル4になりました。
これは本当にマズいです。
もしもロシアとNATOの戦いになれば、世界的にはもちろんですが、
ぴーぱーの世界旅への影響だけを考えても、
ロシアを走ってヨーロッパに抜けると言うのは難しくなるかもしれません。
のんきに旅している場合じゃなくなるかも。
コロナの次はこれか?カンベンして欲しい。
ロシア軍が撤退を開始したようですが、
このまま穏便に緊張緩和してくれるのを願うばかりです。
ぴーぱー夫婦の だんなのぴー:車担当。
四駆、旅、登山、星、温泉、お遍路、DIY、野菜づくり、マグロ好きの50代。別名マグロよしのり。2020年3月退職。
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