25万キロ初交換シリーズ⑥ フロントスタビライザー

25万キロ初交換シリーズ⑥  フロントスタビライザー

いよいよサスペンションのメンテに手を出すことにしました。
サスペンション各所に使われているゴムブッシュを交換します。
と言っても、交換しやすそうなカ所、新品ブッシュが安い物だけです。
でも、もちろん15年25万キロ無交換です。

最初に感想を述べておくと、サスのメンテはこれまでやってきた他のメンテとは、ハッキリ言って “異次元” でした。
固着して緩まないし、錆びてるし、ゴツいし、道具総動員だし、オオゴトだし、力がいるし、疲れるし、、、、大変でした。
うかつに手を出すと、泣きを見るかもしれません。(特に、サファリやランクルなど大型四駆の場合は)

最初は、フロントスタビライザーです。

ココにあります。

拡大するとこうなっています。

矢印の鉄棒が、左右のサスペンションをつないで、サスの動きを抑えることで、車体を安定させるそうな、、、。

それのこんな所や、

こんな所の、

このカバーは、リンク棒(垂直の棒)と一体なので棒ごと交換。


ゴムが古くなってヒビが入ったり、硬化しているようなので交換します。

ちなみにココのブッシュも交換したかったのですが、AmazonでもmonotaROでも売っていなかったので交換しません。

ディーラーや日産部品販売(略して “ぶはん” )に注文すれば入手できると思うけど、面倒なのでやめました。


外す順番はこのナットから。
(上のナットを先に外すと、このナットが動いて力が掛けにくくなる)
ドロや塗料を掃除して、、、

556吹きかけて、浸透待ち15分。

おもむろにメガネレンチをかけて回すが、、、当然回らない。

そこでこのために買っておいた、超ロングストレートレンチ登場!長さ40cm!
どうだーー、まいったかーーっ!

回らない。コッチが負けました。
(念のため言っておくと、レンチが悪いせいではありません。固着がひどいせいです。レンチは素晴らしいです)

凍結浸透ルブで冷やしてみるも、、

効果無し。

必殺の60cmブレーカーバーで回しても、、、

写真が突然、右サスペンションになりましたが、左右同時に作業してるのでスイマセン。


脚で押しても回らない。(早くもヤケクソぎみ)

こうなったら空き缶切って、炎よけを作って差し込み、、、

バーナーで炙っても、、、、、ビクともしません。

万策尽きてしばし当方にくれる、、、。
気分転換に、ぱーと二人で近所を一時間散歩。


歩きながら思いついたのがこの方法。

1mのロングエクステンションバーで車外まで伸ばしてから、60cmブレーカーバーつなぐ。
これで前よりも体勢がよくなるので力が入るハズ。


パキンッ!

と外れました。やった!!!
でも外れたとき、勢い余って尻餅つきました。危うく怪我するところでした。

ちなみにこのナットは、下の写真の仕組みで、ボルトが供回りしないようになっていました。(親切ですね)

次は上のナット。


掃除して、565浸透させて、、、

上にメガネレンチ、棒に供回り防止のモンキースパナを掛けます。
(棒に六角面が付いていて、スパナが掛けられるようになっていました。親切)

満身の力を込めたら外れました。ホッ。

これでリンク棒が外れました。

新旧比較。

左が旧。右が新。

ゴムブッシュにヒビ。しかも斜めにつぶれている。

ボールジョイント部分のゴムカバーにもヒビ。

古いブッシュ・ナット・ワッシャと、新ブッシュ。

新旧ブッシュの厚み比較。
一見、旧は経年劣化で薄くなったように思いますが、これは新車組立時にここまでナットで締め込んで圧縮されてつぶれたのです。
経年で弾力が無くなって元の厚みに戻らなくなったのです。

ワッシャは使い回すので(セコッ!)、掃除して、、、

さび止めに、ゴムブッシュを痛めないシリコングリス塗る。

ところでこのナットは再利用禁止です。

ぴーも知らなかったのですがこのナット、セルフロックナットと言う、少々特殊なナットなのです。

新品のセルフロックナット。


何が特殊かと言うと、走行中の振動で緩まないように、ナットの上面三カ所がカシメてあるのです。
半分つぶれたネジ山が、ボルトに食い込んで抵抗になり、緩まない仕組みです。

外した旧ナットは、つぶれが無くなっていて緩みやすい。

それでも多少の抵抗はあるので、再利用してもカンタンには緩まないと思いますが、
高いものでもないし(一個百数十円)、アフリカの想像を絶する極悪路で緩むと困るので新品にしました。

話しを元に戻して、
取付部分も掃除。

多少キレイになった。


新リンク棒、新ブッシュを組み付けて、新ナットをトルクレンチで規定値30N/mで締める、、、

のですが、いくら締めてもブッシュがつぶれていくだけで、一向に規定値に達しません。いくらでも締め込めそうです。
ナットから出るボルトの頭の長さが、分解前と同じになるまで締め込めばいいのでしょうが、そこまで締め込むとブッシュがつぶれて割れないか心配になるほどです。

結局、ブッシュがほんの少し丸くつぶれる程度でやめておきました。

分解前の写真と比べると、ナットからボルトの頭が出ている長さが短い。
でもセルフロックナットなので、緩んで脱落することはないでしょう。
もし締めが足りないようなら後日増し締めします。
それよりもこのナット、緩む方向に回すことは厳禁なので、
やり直そうとして緩めたりしないよう注意!


下のナットは、普通のナットなので、
規定値110N・mでキッチリ締めました。

さて購入できなかったこのブッシュは、

取付金具に下からねじ込まれている2本のボルトを外せば、、、

カンタンに外れました。

取付金具引っぱって外し、、、

ブッシュをねじれば外れます。

多少つぶれて歪んでいますが、柔軟性もあり、まだ大丈夫そうなので、

掃除してKUREのラバープロテクタント吹いて、、、

シリコングリス塗って元に戻しました。
念のため左右入れ替えて取付けました。
(つぶれたカ所を入れ替えることで、寿命が延びるかもしれないので)


こうしてフロントスタビライザーのメンテは完了しましたが、
初めての作業は、

“簡単な部分から始めて、経験を積んでから、難しい部分をやる”

と言うのがぴーの経験則です。
スタビライザーはサスの中では小さい部品で簡単そうに見えたので、最初に手を付けたのですが、どっこい充分難儀しました。
初めてやったサスペンションメンテ。なかなか勉強になりました。
次は、リーディングアームブッシュ交換の予定です。さらに難易度上がりそう。

ところで、退職したのに毎晩仕事の夢を見る不思議、、、。

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