アフリカ治安地図2023.09 クーデターのデパート?

アフリカ治安地図2023.09 クーデターのデパート?

※半年ごとの定期記事です。(今回はなんやかんやあって、一ヶ月更新が遅れました。てへ)
前回の「アフリカ治安地図」の記事は↓

2023年9月現在のアフリカ治安地図(↓)と半年前から変化のある国ですが、
三カ国でクーデターが発生しました。さらに海賊。良くないです。

■スーダンクーデター

2023年4月にクーデターが発生しました。
スーダン軍(SAF)と民兵組織「即応支援部隊(RSF)」の衝突から拡大しました。
でもスーダン軍も元を正せば2021年にクーデターで政権を掌握した勢力ですし、
即応支援部隊は傭兵部隊で、かつてダルフール紛争で住民を虐殺した民兵組織が母体なので、
どちらもまともではありません。

4月下旬には戦火の拡大に伴い、現地の日本人が自衛隊機で待避して大きく報道されました。
日本大使館も隣国ジブチへ移動。さらに8月には、エジプトのカイロに移動して現在もそのままです。

その後何度か一時休戦になり、双方ともおとなしく休戦を守っているようにも見えたのですが、
結局戦火は各地へ拡大したようです。
9月にも首都ハルツームで砲撃や空襲で市民が犠牲になっています。

自動車カルネを持った車旅の場合、ケニアからスーダン経由でエジプトそしてヨーロッパへ抜けるルートが考えられますが、スーダンが通れなくなり困ったものです。

ぴーよし的にスーダンは、若かりし頃仕事で行き、辛い事も印象深い想い出も沢山ある国なので、
是非もう一度、今度は自分の車で行ってみたいと思っているのですが、早く平和になることを願います。

今のスーダンは、旅行で行っては行けない国です。

■ニジェール クーデター

7月にクーデターが起きました。
アブドゥラマン・チアニ将軍率いる大統領警護隊が、バズム大統領を拘束して、政府機関の停止を宣言しました。

しかし大きな武力衝突には発展していませんし、もともとニジェールは国土のほとんどが赤色だったので行くつもりも無かったので、「勝手にやれば?」程度に思っていたのです。

ところが8月になると周辺国で構成する西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)がクーデター勢力に対し、
大統領を解放しないと武力介入すると言い始めました。
ECOWASとは、ナイジェリア、ベナン、トーゴ、ガーナ、コートジボワール、、、、などアフリカのギニア湾沿岸の国々から構成されています。
もしもこれらの国がニジェールに介入して、ギニア湾沿いの情勢が不安定になると、ギニア湾岸諸国の通行が難しくなる可能性もあります。
そうなると西アフリカ経由で喜望峰を目指すことが出来なくなってしまいます。
どうか紛争が大きくなりませんように、、、。

こうならないことを願います。

■ガボン クーデター

Before/Afterとも黄色のままですが、、、。

8月末に行われた大統領選挙の結果(現職の独裁者ガボン大統領が勝利)に、不満を抱くヌゲマ将軍の一派が、
ガボン大統領を拘束してクーデターを起こしました。
その後武力衝突は起きていないようで(多分)、9月になってヌゲマ将軍が暫定大統領に就任しましたが、
それを認めない周辺国が、クーデターを強く非難する声明を発表していて、地域の緊張感が続いています。
ちなみにクーデター直後は封鎖されていた陸海空の国境封鎖も9月になって解除されたようです。

ここも喜望峰へのルート上ですが、もしガボンが通れなくなっても、隣国のコンゴ(治安が悪いコンゴ民主共和国とは別の国)を通ればいいのですが、やはり少々心配です。

■ギニア湾海賊

上の記事を書くために、外務省海外安全ホームページを改めて見ていたら、西アフリカのギニア湾周辺諸国に、
武装集団による船舶への乗り込みや強盗に気をつけるようにとの注意喚起が8月に出されていたことに気がつきました。

よく読むと海賊事件は、数年前から始まっていたようですが、2020年頃は年間80件以上あったのが、
一昨年、昨年は、少し減って20〜30件発生になったようです。
ぴーぱーは知らなかったので、もし2020年に当初の予定通り出発していたら被害に遭っていたかも。

でも何故陸路の旅なのに、海賊が関係するかというと、
ベナン(コトヌー)からガボン(リーブルビル)へ貨物船だかRORO船だかチョット不明なのですが定期便が運行されているらしく、これに車を載せることができれば、治安があまりヨロシクないナイジェリアをパス出来るのです。

でもこの定期便、もろ海賊エリアを走っていないか?でも狙われるのはお金持ちの外国籍船だけで、
地元の貧乏定期船は襲わないかな?
などと都合良く考えることにしても、着いた先のガボンはクーデターだし、、、、

アフリカは、にっちもさっちも行かないです。

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