まるっと解説!車のイギリスへの運び方
- 2025.05.07
- 車コンテナ輸送202411 ぴーよしは行く!!
- コンテナ輸送

※ここから数回は、愛車デイビーをコンテナ船で日本からイギリスへ運ぶまでのことを紹介します。
海外を自分の車でドライブ旅するなんて、特別な許可が必要なんじゃないの?
例えば007の殺しのライセンスみたいな、、、
って、船会社の人に言われました・笑。
そんなことはありません。許可は不要です。特別なVISAも存在しません。誰でも出来ます。
ただし日本人がやろうとすると、現状かなりのエネルギーが必要です。
何が難しいかというと、それは車の海外への輸送です。
日本から海外へ車とその荷物を運ぶには2024年秋現在、現実的な選択肢としてはコンテナ船しかありません。たぶん。
(RORO船もあるかもしれないけど不明。島根県境港→ロシアウラジオストクへ定期カーフェリーが運航されてるけれど、本当に運んでくれるのか不明。また現在のロシアを安全に楽しくドライブ出来るかも不明)
ところがこのコンテナ船手配が、非常に難しかったです。半年かかりました。十社近く断られました。何度か諦めかけました。
大手から中小の海運会社、中古車輸出会社、海外引越会社などに交渉しましたが、
「自家用車は海外へ持って行けません」「登録抹消しないとダメです」「やったこと無いから」「そんな旅できっこ無い」「個人の仕事は請けない」
等の理由で断られました。
即答で断られる場合もありますが、現地支社と相談した上で断られる場合も。それに加え時差の都合でさらに返事が遅くなり、とにかく時間が掛かるのです。断られるのにも一、二週間掛かります。
まあ無理もありません。各社ただでさえ忙しいのに、アヤシイ個人の旅行手配に付き合ってるヒマは無いのです。
でもそんな中、今回快く手配を受けてくださったのが、
ロンドンにあるKOYANAGI World Wide(以下K社)。日本からイギリスへ仕事で赴任する人の引越しを専門に行っている会社です。
海外赴任では、日本で乗っている車を現地へ持っていったり、逆に現地で乗っていた車を日本へ持ち帰る人もいるらしく、車輸送の経験は豊富にお持ちのようでした。赴任の場合は現地在住期間が年単位と長いので、その場合車は、日本の登録を抹消して持って行き、現地で再登録するのが普通です。
しかしぴーぱーのような海外旅行は、一カ国の滞在日数が長くても一、二ヶ月なので、そのような場合は抹消せずに一時輸入と言う方法を取るのです。K社は一時輸入の経験はあまり無いようでした。それでもイギリスの通関手続きなどを詳細に調べてくださり、最終的には安心して輸送をお任せすることができました。ありがとうございました。
ちなみにK社とのメールやりとりは日本語です。
以下、同社が調べてくださった、イギリスへの車の一時輸入に関するメモです。
〇車は、日本での登録を抹消せずに、日本からは一般輸出してイギリスへ一時輸入する。
〇一時輸入なので、イギリスの輸入関税と付加価値税(VAT)は発生しない。
〇しかし荷物にはVAT(荷物の今現在の価値に対して20%)と輸入関税が発生する。輸入関税率は解りませんが、ぴーよしの場合は、VATの半分弱の金額でした。また通関業者の手数料として、荷物一つに付き5ポンド(約千円)掛かると言われました。なので荷物は可能な限り少なくし、飛行機の預け荷物や手荷物として自分で運んだ方が安くすみます。←ところがですね〜、イギリス通間後に受け取ったK社からの請求書には荷物の輸入関税とVATと手数料が載ってなかったのです。これは結局荷物には課税されなかったのか、それともK社が請求し忘れたのか、、、コワくて聞けません・笑。
〇また車は、日本で登録され、日本国籍者が所有する車両で、私的利用であること(商用ではないと言うこと)。イギリス国内でイギリス国籍者が運転することは不可。
〇私的利用であれば、乗用車、貨物車の区別に関係なく免税される。(デイビーは自家用1ナンバーですが無税でした)
〇車を免税にするためには、イギリスのC110と言う書類を提出する。(これはコチラのHP上でぴーよしが記入しpdf化。K社にメール送信してプリントアウトしてイギリスの管轄機関へ郵送して頂きました。オンライン提出は出来ません(202412現在)。なお提出すると2〜3日でメールで申請受付証が送られてきます。申請書と受付証はイギリス通関時に税関に提示します。また常時車載しておきます。
なお再輸出日欄は空欄で提出し、イギリスから車を出したら、出した日を記入して改めて提出すればいいようです。
〇イギリスへの一時輸入は、最大6ヶ月間まで可能。
〇一時輸入なので、英国の排ガス規制をクリアするための車の改造は不要。
〇イギリスとEU諸国は、自動車カルネ不要。
〇イギリス通関に必要な書類は、パスポートコピー、自動車登録証書、国際ナンバープレート、国際識別記号ステッカー、C110申請書と受付証プリントアウト、自動車保険証(GreenCard保険証)、英国に入国した日がわかる航空券控え、車がいつ英国に着いたかわかる書類(K社手配)
〇日本からの輸出手続きとコンテナ船予約は、日本にあるK社のパートナー会社がしてくれます。(これの詳細は追ってアップ予定)
〇イギリスの到着港はサザンプトン港。港からロンドンのK社までコンテナごと陸送され、そこで車両受取となります。
イギリスは物価が高いので、車の到着を待つまでの宿泊費、生活費がかさみます。またイギリスからヨーロッパ大陸へ渡るユーロトンネルやカーフェリーの費用も必要です。できれば大陸のどこか別の国へ送りたかったのですが、他にお願いできる会社も無く選択肢はありませんでした。
でもイギリス税関なら信用出来そうだし、K社と日本語でやりとりできる安心は、他にはかえられません。

ぴーぱー夫婦の だんなのぴー:車担当。
四駆、旅、登山、星、温泉、お遍路、DIY、野菜づくり、マグロ好きの60代。別名マグロよしのり。2020年3月退職。
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