アフリカ治安地図2022.08
※半年ごとの定期記事です。
前回の「アフリカ治安地図」の記事は↓
この半年間の最も大きな変化と言えば、アフリカ云々よりも、
ウクライナ侵攻です。
もう世界の何もかもすべてが変わって、ぶっ飛んでしまいました。
アフリカどころではありませんね。
外務省の海外安全ホームページによればこの半年間、ウクライナはもちろん赤の“待避してください”だし、
ロシアとベラルーシは、オレンジの“渡航はやめてください”レベルです。
世界の平和が、人道が、経済がと言われているときに、のんきに旅行の話で恐縮ですが、
この侵攻は、日本から車やバイクで世界を目指す、ぴーぱーのような人にとっても影響が大きすぎます。
なにしろこれまで日本から世界を目指すには、日本の港から貨物船でロシア極東のウラジオストクへ車やバイクを運び、そこから自走してヨーロッパを目指すと言うのが定番ルートだったのですが、そのルートが使えなくなったわけです。
まあ本当にそのルートが今現在不可能なのかどうかは断定はできません。
でも対ロシア経済制裁の影響で、
ウラジオ行きの貨物船は運航しているのか?
ドル→ルーブルの送金・換金はできるのか?
ロシア国内の状況は?
日本はロシアから非友好国指定されたので日本人が行ったらどうなるのか?日本人への国民感情は?
ロシアからヨーロッパへ陸路入国できるのか?
さらに先日ゼレンスキー大統領が、各国にロシア人の入国禁止を求めた様ですが、もしそうなればロシアも対抗措置で日本人のロシア入国を拒否するかもしれません。
とにかく「?」だらけです。現時点でロシアに行くというのはあり得ませんね。
さらにこの先、何らかの形で停戦したとしても、ロシアと言う国がまともな国にならない限り、観光でロシアに行くと言うのはいかがなものか?と思います。
ロシアには訪れてみたい場所も沢山あったのですが残念です。
でもそうなると、この先世界を目指すには、貨物船でヨーロッパ等へ車を運ぶことを考えなければなりません。でもお金が掛かりそうです。
仮に片道100万円掛かるとしたら、往復で200万です。それなら現地で100万で中古車買って、最後に売ってきた方が安いかも。でもそれでは愛車デイビーで行くと言う夢が果たせません。
また現地で車を買ったなら、車泊仕様にするための改造も全部最初からやり直しです。シート撤去、ベッド、ソーラー、サブバッテリー、棚、網戸、セキュリティフィルム、、、あ〜楽しそう目眩が。
多少作業を少なくする方法としては、同型サファリの中古を購入するという方法です。デイビーの車泊装備一式取り外して発送し(日通の海外引越便とかで)、現地購入したサファリに取り付ければ、少なくとも一から作り直すことは避けられます。
でも何より日本から走り始めて喜望峰まで行くと言うのが目標なのに、ヨーロッパから走り始めたのでは、半分ズルしたようでモチベーションが上がりません。
なので、もうしばらく様子見します。
前置きが長くなったので、アフリカの治安については短めに。
で、これが2022年8月現在のアフリカ治安地図です。
主な変化としては、
■エチオピアの治安が少し回復したようです。
世界遺産ラリベラの岩窟教会群へのツアーも、HPを見ると首都アジスアベバ発着の現地ツアーが再開したようです。
ただし小さな衝突事件は散発しているらしいので(外務省海外安全HPより)、自分の車で行くのはかなり勇気が必要かと思います(と言うか、まだやめた方がいいかも)。
ちなみに8月22日のこちらの記事によれば、アフリカのエチオピア、ソマリア、ケニアなどアフリカ大陸北東部地域では、2022年9月までに少なくとも2200万人が飢餓に直面する恐れがあるそうです。
そう言う地域にオーバーランダーで行くと食料購入に支障を来したすかもしれませんし、現地の人にとって貴重な食料を、うっかり金に任せて買い占めて、ひんしゅく買いまくりかねないので気をつけねば。(まあケニアの都市部なら大丈夫でしょう。ソマリアは内戦中なので、そもそも行きませんが)
、、、と思っていたら、昨日8月25日のこちらの記事によれば、政府軍と反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」の間で戦闘が再発したそうです。
■西サハラ→モーリタニア国境
アプリiOverLanderによれば、2022.03と04に外国人旅行者による国境通過の書き込みがあり、国境は両方向通行可能に戻ったようです。さらに国境係官は、きわめて親切で時間も掛からなかったそうです。
(注意:でも日本外務省海外安全HPには、「国境ポスト(通称「PK55」)からの出入国は厳に控えてください」と書かれています)
■チュニジア/アルジェリア国境再開
こちらの記事によると、コロナのために閉鎖されていた北アフリカのチュニジア/アルジェリア国境が、2年ぶりに再開したそうです。
この国境は、夏の間に100万人もの観光客が行き来するそうです。
そうなると、イタリアからチュニジアにカーフェリーで渡って、チュニジア、アルジェを観光すると言うのも検討してみようかな?(ちなみにアルジェから先にはどこの国にも行けません。行き止まりです)
じつは今回の治安地図では、エチオピア以外の部分は、半年前と変わった点がありません。
もちろん地図には現れない小さな紛争、衝突は多々起こっているでしょうが、
現時点では比較的落ち着いた状況と言えるかもしれません。
各国ともウクライナ情勢の見極めで問題行動を控えているのかも。
でもロシアの平和維持部隊が駐留しているアゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフでは、8/3再び衝突が起きたようです(詳しくはこちらの記事)。ロシア軍の監視の目がゆるくなったことをいいことに行動に出たのでしょうか。
この先、他の地域でもロシアが弱体化したことで軍事バランスが崩れて、新たな火種が起きなければいいのですが、、、。
ぴーぱー夫婦の だんなのぴー:車担当。
四駆、旅、登山、星、温泉、お遍路、DIY、野菜づくり、マグロ好きの50代。別名マグロよしのり。2020年3月退職。
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ぴーよし様
はじめまして。TEDと申します。昭和38年組です。北海道在住です。
かなり前からブログを拝見していますが、今回初めてコメントさせていただきます。
私も現在世界一周準備中です。バイクです。概ね8〜9割がた準備は終わっています。出発は2025年3月を予定しています。ウラジオストク出発です。
ご存知とは思いますが、イースタンドリーム号は現在舞鶴−韓国間が休止中ですが、これは恐らく来年には復活するとみています。日韓関係が好転しそうな雰囲気が見え始めているのと、コロナ後の観光再開はあり得ると思います。なので、舞鶴ウラジオストクは期待をしつつ、再開を待っているところです。
ロシア問題はどうなんでしょうかね?後は円安が気になりますね。
私は、現在ブログはまだ開設していませんが、来年に開設を予定しています。
それでは失礼いたします。
TEDさん
コメントありがとうございます。
昭和38年ならご同輩です。よろしくお願いします。
私も今年、せめて韓国だけでも車で行けないかと思い、大阪→釜山(パンスタークルーズ https://www.panstar.jp/webreserve/)や、下関→釜山(関釜フェリー http://www.kampuferry.co.jp/)のHPを春から見続けているのですが、一向に旅客輸送が再開されず、今年はムリかと思っています。
ロシア問題はどうなるのでしょうかねえ?
これはプーチンも含めて世界の誰一人全く解らないのでは無いでしょうか?
円安も困ったものですし、世界的なガソリン高騰も頭が痛いです。
特にサファリは市街地ではリッター4kmのウルトラエコ車なので、今の価格で世界に出たらトンデモナイ費用になります。燃費のいいバイクが羨ましいです。
とにかく逆風吹きまくりの状況ですが、どっしり構えて長期戦で出発機会が訪れるのを待っているのが現状です。もしかすると2025年に、同時期出発になるかもしれませんね。
お互い焦らずいきましょう!
TEDさん
ナント、トンヘ→ウラジオは、今年の7/18から旅客輸送(たぶん車も)再開されたんですね。知りませんでした。そうなると舞鶴→トンヘも期待したいところですね。でもロシアを走る勇気は、現状ではチョット無いかもです。
ぴーよしさん
日本海事新聞の6/27の記事に
「舞鶴発着貨物は以前から寄港していたドゥオン商船のRORO船で代替する。イースタン・ドリームの舞鶴寄港再開は未定だが、寄港中止でなく今後のフェリー需要回復を見据え、航路自体は維持する方針という。」
とあります。https://www.jmd.co.jp/article.phpno=278514
また、イースタンドリームの他に同じ会社が舞鶴ウラジオストクには、RORO船も運航しているようなので、最悪車両は船で人は飛行機という手段も可能かと思います。http://www.dwship.co.kr/ko/roro/cargo.asp
実際のロシア旅行ですが、ビザ取得やルーブル両替ができるのなら、またデモの現場等に近づかなければ、私はそれ程問題ないのではないかと思っています。
大陸の人のメンタリティって、外国人旅行者の事なんかあまり気にしていないのではと想像します。
実際、私は中国に仕事で駐在していた事があるのですが、2012年の反日運動の数週間、身の危険を感じるというのは全くありませんでした。
まあだからといって次のロシア旅行も大丈夫とは、自信を持って言う事はできませんが。
とりあえず、ウオッチングは続けましょう。
あとエチオピアも気になリます。ダナキル砂漠行きたいので。
おお!有益な情報ありがとうございます。
私も、日本海事新聞のニュースレターは読んでいるのですが、見落としていました。これからも何かあったら、是非教えていただければ助かります。
いずれにせよロシアの冬もまもなくですから、今期の出発はあり得ません。ウォッチングしか無いですね。
ダナキルの地球の物とは思えない風景も魅力的ですよね。
できれば来年、ベラルーシとウクライナもドライブしたいんだけど……。
アハ、相変わらず命知らずですねぇ。リビアとかコンゴもいかがですか?笑。
でもマジな話では、サウジアラビアに行ってみたいです。
私もサウジアラビアは、予定に入れています。
アフリカは南アから東側を北上し、スーダンから紅海を渡るフェリーでサウジのジェッダに入るルートを考えています。
オランダ人のオーバーランダーが詳しく書いています。
https://travelafricaoverland.com/ferry-sudan-to-saudi/
知っていましたら、ごめんなさい。
このルートもエチオピアがカギですね。
ポートスーダンからジェッダにフェリーで渡る方法があるんですね。
ただサウジはカルネ加盟国なので、私はカルネ無しの旅なので、サウジには、トルコやモロッコなど周辺のイスラム教国に車を置いて、飛行機で一時出国してサウジに一、二週間くらい行こうかと思っています。
でも一番大きなモンダイは、その間禁酒できるかどうかです・笑。
サウジアラビアは、トランジットならカルネは必要ないです。
でも、確か5日間だけ。
5日間だけか、、、メッカにもメディナ、リヤドにも行きたいのですが足りるかな?
でもカルネ無しで、モロッコから反時計回りにアフリカ一周して、最後にスーダンからサウジにフェリーで渡って、サウジ→ヨルダン→イスラエル→フェリーでヨーロッパへ抜けるコースが成り立つかもしれませんね。このコースいただき!、、、と思ったら、ヨルダンがカルネ必須国らしい(イスラエルはカルネ無しでTIPで入国可能らしい)。
ヨルダンもトランジットならカルネ不要とか、何か情報知りませんか?
ぴーよし様!初めまして!
ヨーロッパを目指すのにウクライナ侵攻ですか…
新たなルートとして、中国〜カザフスタン〜ウズベキスタン〜トルクメニスタン〜イラン〜アゼルバイジャン〜ジョージア〜トルコ これは全てレベル1まででいけますが、いまは2024年だからまあ、イランは今無理ですね…
ただの日本人さんへ
コメントありがとうございます。
おお!このルートはまさにシルクロード。ロマンを感じます。走ってみたい。
でもこのルートは、多分なかなかムツカシイのです。
情報が少なくてはっきりしないのですが、
まず中国は日本の免許では走らせてもらえないらしいです。数日程度なら走れるらしいのですが、それでもガイドが常時同行するらしいです。カザフまでずっと同行されるのも、、、。
イランは、自動車カルネ必須国なので、カルネを持たない予定のぴーよしは、車で入国出来ないのです。千ドルくらいデポジットすれば入国出来ると言う情報もあるのですが、、、。
ここ数年ヒマなときは、もっといいルートはないものかと世界地図を眺めています。
「この手があったか!」と思わずヒザを叩いてしまうようないいルートありませんかねえ?
そうですね…ロシアか中国は通らないとヨーロッパは行けませんからね…
東は太平洋。車なんて走れるわけないですからね。
今はウクライナ侵攻が終わるまで待った方がいいですねえ。
カザフスタンのアクタウからアゼルバイジャンのバクーまでフェリーが出ているそうですが、定期か不明だし、陸路・空路の方が安いそうです。加えて、中国の問題が解消していないので、あんまり頼りにならないかもしれません。↓
https://jalankota.club/journey/central-asia/kazakhstan/how-to-get-ferry-ticket-in-aktau
情報ありがとうございます。
日本からヨーロッパ方面へ走ろうと思ったときに、以前から中国と北朝鮮が通れなくて、さらに今はロシアも立ちはだかって状況はキビシイです。島国は世界に行こうと思ったときに、なかなかムツカシイですね。どこか橋とか海底トンネルとかでつないでくれませんかねぇ。