恐山温泉宿坊吉祥閣(恐山温泉)
2016年6月訪問
今回ご紹介するのは、恐山温泉宿坊吉祥閣です。
神社仏閣に興味があり、温泉好きのぴーぱー。恐山はずーっと行きたいと思っていた所でした。今回、長めの休みがとれそうな気配。でも恐山に行くなら晴れた日に行きたいです。天気予報や休みの調整等、、色々検討して決めた訪問日は6月の金曜日。
ようやく念願だった恐山へ行くことができました。
予約は青森県観光情報サイトに掲載されていた番号に直接電話しました。サイトには “1週間前までに要予約” と書かれていましたが、3日前でも大丈夫でしたよ。”当日飛び込みでも泊まれた!” というツワモノのブログも見かけました。
当日は16時位に到着。駐車場には大型バスも停まっていて賑わってる様子でした。駐車場は宿坊宿泊者も日帰り入山者も一緒です。そして宿坊宿泊者も入山料500円を支払って中に入ります。
寺務所で宿坊宿泊者である旨を告げると、直接宿坊に行ってくださいと言われました。
これ、宿坊の入口です。
ホテル並みのエントランスです。
ここで受付と支払い (2食付:1人12,000円) を済ませ、部屋に案内してもらいました。
お部屋
お部屋はフロントからほど近い福寿でした。
案内されたお部屋はこの広さ!畳が多くて数え切れません!!
高級旅館並みの広さと雰囲気です。あ、座椅子がないのはちょっと困りましたけどね、、、。
事前調査で知ってはいたけれど、部屋の豪華さにキャーキャー喜ぶぴーぱー・:*+.\(( °ω° ))/.:+
入口の方に戻って、
入口の横に洗面所。洗面台は2つあります。
トイレはウォッシュレット無し。空気中の硫黄成分で壊れちゃうのかもしれません。←ぴー涙
ここで案内してくれた女性が衝撃の一言。「今日のお泊まりはお二人だけなんですよ」
え・・・・Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
金曜日泊を選んだ理由の1つは、週末よりは宿泊者が少ないだろうと思ったから。でもまさか2人だけなんて・・・。
驚くぴーぱーをよそに、女性は宿坊泊の決まり事を色々説明してくれます。宿坊というのは “宿坊” なだけに旅館とは違う決まり事があるんです。これは四国で宿坊泊を経験しているので知っていました。
でも恐山にはぴーぱーが初めて聞いた決まり事がありました。それは “夕食前には浴衣は着ないでください” ということ。
“食事の時に浴衣を着てはいけない” というのは知ってましたが、夕食前もダメなんだー、、、。
というわけで、夕食前にお風呂に入った後もちょっと面倒だけど自服を着ました。
浴衣やタオル等のアメニティはちゃんと置いてあります。
テレビの代わりでしょうか?数冊の本が置いてありました。
大浴場
まずは参拝して、境内を一周してきました。テレビや雑誌でよく見た恐山の風景が目の前に広がるのは感慨深いものがありました。
が、これは “宿ブログ” です。”宿” のことだけ書こうと思います。
というわけで、館内を見学しながら大浴場に行ってみましょう。
部屋数はこんな感じです。ぴーぱーの部屋は1Fの一番手前でした。
自販機の品揃え。もちろんアルコールはありません。
広いロビー。
夕食後、ここで恐山を特集したテレビ番組のビデオを見せてくれました。
男湯も女湯もほぼ一緒です。
広々した脱衣所。
洗面台の数もすごいです。
分析書も掲示されています。
では入ってみましょう。
見てください、この広い浴槽!!
大好きな濁り湯が自分だけのために満たされてる幸せ。。。。。
と最初は思いましたが、どうやら宿坊で働く職員の方も入れられるようです。そりゃそうですよね。
夕食時にお坊さまが教えてくれましたが、大浴場のお湯はボーリングだそうです。「ボーリングすると、どうしても多少油とか汚れがお湯に入っちゃうんだよねー」と言ってました。確かに。
洗い場も広々。
残念だったのは露天に入れなかったこと。ご覧の通り露天はお湯が抜かれてました。まあ、宿泊客が2人じゃ仕方ないですね。
花染の湯(混浴)
恐山には大浴場の他に4つの外湯があります。それぞれ男湯、女湯、混浴とあるのですが、開門から閉門までの時間帯は参拝客も無料で入浴することができるんです。
もうすぐ17時半。夕食は18時から。閉門は18時だけど、”さすがにもう外湯に浸かってる人もいないだろう” ということで、夕食前に混浴の花染の湯に入ってみることにしました。
花染の湯は、唯一境内ではなく宿坊の裏手にあります。左側に少し写っている建物が宿坊で、ちょうど大浴場の裏手に位置するわけです。てっきり大浴場から繋がっているのかと思っていましたが、他の外湯同様に一度玄関から外に出て、宿坊の建物をまわり込んで歩いていきます。
荒涼とした景色が広がる中、あちこちでフツフツと温泉が湧いています。
そんな中を通って到着。花染の湯です。
大浴場とは源泉が違います。後で聞いた話ですが、全てのお風呂が違う源泉だそうです。
混浴だけど脱衣所スペースは1ヶ所。
大浴場と同じ緑色がかった白濁湯です。でも、大浴場のお湯よりサラサラしてる感じ。浴槽は2つに分かれていますがそれほど温度差はありません。
透明に近い濁り湯は、なかなか良いお湯です♪
でも長湯は禁物。ほどほどに楽しみましょう。
夕食
夕食の時間になりました。一度お風呂を離れて、夕食を先に紹介しましょう。
ここが食堂です。
広い食堂に用意された、2名分だけの夕食。
朱塗りの食器がステキ。
席に着くと、今日の担当のお坊さまがみえて簡単な説法があります。いつもはこのステージでやられるのかもしれません。
今日は2人だけなので、ステージを降りて気さくにぴーぱーの席の横でお話しして下さいました。
そして全員(3人)で “五観の偈(ごかんのげ)” を唱えて食事になります。
おかずは精進料理ですが、どれも美味しいです♪
ご飯は最初の1杯は上品な量がよそってありますが、お櫃でいただけますのでお代わりできます。
お茶やお水も自由に飲めます。
食事が終わる頃にまたお坊さまが現れてご馳走様的な挨拶をするのですが、その時思いがけないお言葉を頂戴しました。
「今日はもう誰も入らないから、境内の外湯自由に入っていいよ」
え・・・Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
境内にある外湯は男湯と女湯に分かれています。普段であれば、それぞれどちらかしか入ることはできません。それを、両方入っていいとおっしゃるのです。
なんて素晴らしいお話でしょう!!
薬師の湯(男湯)
食事を終えてロビーでビデオを見せていただき、その後は自由時間です。
いよいよ境内のお風呂に入りに行くことにしました。6月の夜7時なんて、まだまだ日没前です。6月に来て良かったー♪
誰もいなくなった境内。夕食後は境内も浴衣で歩いて良いそうです。
まずは右手にある薬師の湯から。
ぱーの記憶が正しければ、ここは “昔はお寺の中でも身分の高いお坊さましか入れなかった” と夕食時にお坊さまが教えてくれたお風呂。確かここのハズ。
普段は男湯なんですよ。
でも今日は、ぱーも入れちゃうんです。やった・:*+.\(( °ω° ))/.:+
正直、花染の湯とのお湯の違いはあまりわかりませんでした。
大浴場以外はどこも自噴だそうです。
冷抜の湯(女湯)
続いて大きめの湯小屋が2つある方に行ってみましょう。
まずは向かって右側の冷抜の湯。
普段は女湯です。
暗くて見えづらいけど混合泉です。
緊張気味に入るぴー。
気のせいかちょっとキレイな気がします。女湯のせいでしょうか?
古滝の湯(女湯)
最後に古滝の湯。入口が2つありますが、どちらも女湯の看板が出てました。
広い脱衣所。
やっぱりなんだかキレイですよね。 新しいのかもしれません。
昼間は中には入りませんでしたが、タオル片手に歩いている女性を見かけました。入浴してる人は多いのかもしれません。
以上で全てのお湯に入ったわけですが、ぱーのお気に入りは混浴の花染の湯かなぁ♪ 翌朝も、朝のお勤め前に入りに行きました。
開門後まっすぐ花染の湯に向かう男性を見かけたので、やっぱりいいお湯なのかもしれません。
いずれにしても、お坊さまのおかげで本当に貴重な体験ができました。ありがとうございました。
朝食
花染の湯に入浴後、まずは6時半までに地蔵殿に向かいます。地蔵殿はこの長い廊下の奥です。
地蔵殿の後には本堂でもお勤めがあるのですが、これらのお勤めは宿坊宿泊者だけではなく、事前にご先祖供養をお願いしていたらしい方も一緒でした。
お勤めは30分ほどで終わり、7時半から朝食です。昨日と同じ食堂でいただきます。夕食同様お坊さまが現れて、3人で “五観の偈(ごかんのげ)” を唱えて食事になります。
朝食はフルーツが山盛りで嬉しかったです。
朝食後もう一度大浴場のお湯に浸かり、10時にチェックアウトです。一度車に荷物を入れ、もう一度境内を念入りに1周しました。
そうそう、土曜日はイタコが来ているようでした。
ちょっと覗いてみたら、お客さん(?)がいましたよ。”イタコと恐山は関係ない” みたいな話を聞いたこともありますが、境内でイタコの口寄せをやっていました。
泊まった感想
ようやく念願叶った恐山訪問。今回の宿坊泊は本当に貴重な経験になりました。
1点だけ困ったことがありました。部屋の窓に網戸がないんです。そして「夜は虫が入るから窓は開けないでください」と言われるんです。
でも周囲にあれだけの温泉が湧いていますから、建物内にも硫黄臭が充満しています。チェックアウトする頃にはちょっと息苦しくなってきて、 “連泊はキツイなー” と思っちゃいました。
ずっとここで生活してるお坊さまや職員の方は大丈夫なんでしょうかね!?
霊場好きで、温泉好きなら感動すること間違いなしの恐山。ちょっと(かなり)遠いですが、一度訪れてみてはいかが!?
妻のぱー:宿選び担当
温泉宿からビジネスホテルまで様々な宿を紹介しています。予算の都合で高級宿レポは少なめですが(笑)、宿選びの参考になったら嬉しいです。
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