峡雲荘(松川温泉)

2017年8月訪問
今回ご紹介するのは岩手県の八幡平にある松川温泉、峡雲荘です。
東北自動車道の松尾八幡平ICから約15km、30分弱の道のりにある松川温泉。岩手山の麓にあり、お湯は綺麗な乳白色の硫黄泉です。峡雲荘に泊まるのは2回目で、お湯が良いことに加えて夕食が部屋食なので再訪しました。
坂を下ると建物があり、その手前にも駐車スペースがあります。

チェックイン開始時間の15時に到着。日帰り入浴の人も多いようで下の駐車場には結構車が駐まっています。

荷物を持って入口に向かいます。

湯の峰温泉のあづまやに続いて、今年2回目の秘湯を守る会の会員宿です。


広々したロビー。

囲炉裏や、

売店もあります。

自販機の品揃えはこんな感じです。

フロントでチェックイン手続き。

以前宿泊した時は他の松川温泉の宿2軒のお風呂に入れる湯めぐり手形を頂けたのですが、今回はそういうお言葉はもらえませんでした。
“どこかに書いてないかな〜?” とフロント周りを探したけど、発見できず。あのサービスは無くなっちゃったのかもしれません。
お部屋
峡雲荘には “トイレなしの別館” と “トイレ付きの本館” があり、2名で泊まる場合の金額差は1人2,000円(税別)です。前回は節約して別館に泊まりましたが、大人になった(歳をとった)ぴーぱーはトイレ付きの快適さを優先し、今回は本館を予約しました。
宿の公式サイト、秘湯を守る会のサイト、どちらから予約しても料金は一緒です。ただ公式サイトから予約した場合は下記の中から料理プランが選べます。(同料金)
・岩手の短角牛陶板焼きプラン
・岩手の短角牛鍋プラン
・ホロホロ鳥鍋プラン
ぴーぱーは秘湯を守る会のサイトから予約して(そうしないとスタンプの押印がありません)料理プランのリクエストをしておきました。
今回ぴーぱーが予約したのは
本館通常プラン / 部屋タイプ:和室(トイレ付き)
2食付 1人/14,580円(入湯税別)
その他、じゃらんや楽天トラベルからも予約できます。お好きなサイトから予約してください。
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前置きが長くなりましたが、お部屋をご案内しましょう。

ぴーぱーの部屋は303号室。2Fだけど303号室です。

入口を入ると左手に洗面、トイレ。

モダンな洗面台で、アメニティはシンプルです。

お水は湧き水だそうです。

トイレも新しくてキレイだけどウォッシュレットはなし。←ぴー涙

お部屋は広縁なしの8畳間。

窓からはキレイな芝生のお庭が見えます。


お茶菓子がなかったのは残念です。

クローゼットの中に浴衣やタオル類が入ってます。



モダンなインテリアでお洒落な部屋だけどやや殺風景にも感じます。Wifiは1Fと2Fのロビー周辺で使えるそうですが、試していません。
館内
館内を見学しながらお風呂に行きましょう。
前回は別館泊だったので、大浴場に行く時にこの本館の廊下を通ると “わ〜、さすが高い方は廊下もキレイだなぁ” と羨ましく思ったことを覚えています。
その別館は廊下の突き当たりを右に曲がり(写真中央の階段を降りると大浴場)、

さらに進むとこのような共有スペースがあります。ここでWifiが利用できるのでしょう。
写真右手にチラッと映っている階段を降りるとロビー。別館泊の人はその階段を使っても大浴場に行けます。

共有スペースを境に別館になります。
これが別館の廊下。ちょっと昔の雰囲気が漂ってますよね。

ドアが開いてる部屋があったので、ちょっと覗かせてもらいました。これが別館の部屋です。
昔ながらの和室ですが、トイレがない以外は特に問題ありません。部屋に洗面台が付いてるかどうかは不明です。さすがのぱーも、そこまでは覚えていません。
その日は別館にも数組の宿泊客がいるようでした。

ここで耳寄り情報です。公式サイトには載ってないけれど、峡雲荘には自炊部があるんです。
これは部屋にあった館内利用案内の中の1ページです。そういえば前回も『へ〜自炊部があるんだ〜』と思ったような気もします。すっかり忘れてましたけど。

というわけで、自炊部も探検してきました。
自炊部は全くの別棟で、大浴場の奥の渡り廊下を通って行きます。この日は登山者らしきグループが宿泊していて賑やかでした。

広い台所。

大型冷蔵庫や電子レンジも完備。

洗面、トイレ。

やはりドアが開いてた部屋があったので、ちょっと覗かせてもらいフラッシュを使って撮影。ごく普通の和室です。6畳だけど酸ヶ湯温泉の6畳部屋より明るく見えます。

こちらは8畳部屋をフラッシュなしで撮影。

ちなみに廊下もフラッシュ使わないとこんな感じ。手前のスリッパがたくさんある部屋で宴会してました。

1泊 1人3,700円なら酸ヶ湯温泉とほぼ一緒。良心的な値段だと思います。ただ公式サイトに載せていないということは、常連さん向けかもしれません。
大浴場
お待たせしました、いよいよお風呂です。

アルコールの自販機は大浴場の手前にあります。

手書きの温泉分析表に歴史を感じます。

こちらが最近の分析書。
泉質は “単純硫黄泉” とシンプルだけど、成分に影響を与える項目部分に “掘削、自噴井(蒸気井)であり、湧き水と蒸気を混合しています” と難しいことが書いてあります。

上は内湯の分析書で、こちらは露天風呂の分析書。
源泉が違うんですね。泉質は同じ単純硫黄泉だけど、泉温が露天は65.1℃、内湯は53.7℃と露天の方が高いようです。PH値はほぼ同じで5.5と5.3。


まずは女湯からご紹介しましょう。
思ったより広い脱衣所は窓が多いので明るいのも良いですね。ベビーベッドの上の窓からは女性専用の露天風呂が見えます。

洗面台は1つ。

蛇口が真っ黒で、硫黄成分の濃さを物語ってます。

日中は日帰り入浴客が多かったので早起きしてやってきました。

ぱーもすっかり忘れてましたが、峡雲荘にはシャワーがないんです。

『あれ!?シャワーなかったんだ〜』と思いながらも『まあ仕方ないから柄杓で済ますか』と思いましたがよく見ると、

え Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
“かけ湯は浴槽からお願いします” って、じゃあ髪の毛はどう洗うの?

写真では分かりにくいかもしれないけれど、シャンプーが設置してあるいわゆる “洗い場” には水道の蛇口しかありません。
それなのに “かけ湯は浴槽から” って、ちょっと無茶じゃないですか!?

最初はこの張り紙にギョッとして『さて、どうしたものか、、?』と悩みました。
でも他のお客さんはおかまい無しにこの “あがり湯” の両脇の洗い場を陣取り、皆さんジャブジャブ柄杓で汲んで、身体や髪を洗ってらっしゃいます。
ですよねーーーー(・∀・;)
勿論ぱーも皆様に習って同じように身体を洗いましたが、夕方子連れでお風呂に入ってきた若いお母さんは「あの〜、どうやって髪洗うんですかね〜?:(;゙゚’ω゚’):」と不安そうに聞いてきたので「皆さん、あのお湯で洗ってましたよ(・∀・)」と教えてあげたらホッとしてました。
シャワーがないのは不便だけど、お風呂場の雰囲気はなかなか良いです。


乳白色の硫黄泉が、ザーザーと溢れていくのは圧巻。

女湯には女性専用の露天風呂もあります。

露天風呂はややぬるく感じたので内湯ばかり入ってました。源泉温度は露天風呂の方が高いのに不思議です。

今回新しい発見がありました。ここのお湯、油臭いです。瀬波温泉の吉田やほどではありませんが、それと同じ油臭がします。泉質なのか掘削のせいなのか、内湯の源泉投湯口の横に浸かっているとふわっと油臭を感じるんです。ぴーに聞いてみたけど、ぴーはわからなかったそうです。
続いて男湯です。廊下に掲示してあった分析書を一緒に確認して、それぞれの内湯へ別れたぴーぱー。その後すぐに、ぴーは男湯の入り口付近でこんな注意書きが「床」に置いてあるのを発見しました。
え!!撮影禁止? ぱーは絶対そんなの見なかったので、おそらく男湯の利用者に対しての注意書きだと思います。

というのも、峡雲荘には男女別の内湯の他に混浴の露天風呂があるんです。その混浴露天風呂は、男湯の内湯からも繋がっています。
こちらは露天風呂専用の入り口。

中に入るとこのように、男女別の脱衣所へと分かれます。男性も露天風呂だけ入りたい場合はこちらから入れます。

脱衣場は本当に簡単な作りで、この先は露天風呂です。

混浴露天は大きな石が配してあって、混浴でも入りやすい作りにはなっています。ぱーも早朝に1度入りましたが、やはり混浴は落ち着きません。女性専用の露天風呂に入れば十分です。
ちなみに露天風呂のお湯は、油臭は感じませんでした。
夕食
お風呂を満喫した後は夕食です。
峡雲荘の夕食は部屋食で、別館に泊まっても同じです。18時半にお願いしていましたが、周囲の部屋がみんな18時だったようで18時過ぎには運ばれてきました。

“岩手の短角牛陶板焼きプラン” をリクエストしておきましたが、チェックイン時に何も言われなかったので『どうなったのかなぁ?』と思ってたら、ちゃんと陶板焼きがきました。

お品書きはありませんが、公式サイトに掲載されていたお品書きとほぼ一緒でした。
鍋物 | ホロホロ鍋 |
焼き物 | 岩魚の塩焼き |
刺身 | イトウ 岩魚 虹鱒 |
蓋物 | 大根もち ワサビあん |
皿物 | ごま豆腐のいくらのせ |
小皿 | ホロホロの燻製 |
小鉢 | 沢もたしきのこ |
珍味 | たこ ワサビ |
小鉢 | マイタケバター炒め |
和え物 | にしん みずの実 |
フルーツ | 蜜柑と苺 |

季節によって多少メニューが変わるようで、ぴーぱーが訪れた夏は田楽豆腐も出てきました。

ご飯とデザートも最初に頂いて、後はのんびりいただきま〜す。

館内案内に載っていた食材のこだわりです。


こちらはドリンクメニュー。


盛り付けもキレイで味もまずまず。すごく記憶に残っているものは正直ないけれど、温泉旅館で出される料理としては悪くないと思います。
朝食
朝食は別館1Fの大広間でいただきます。

畳に長テーブルで昔ながらの雰囲気です。
ご飯の給仕係の女性が控えていて、ご飯のお代わりをよそってくれます。

卓上で作るハムエッグ、岩魚の開き、納豆もあります。小岩井牛乳もついて満足の朝食です。

さらにこちらのロビーでコーヒーサービスもありました。


泊まった感想
湯量豊富なお風呂はとっても気持ち良く、日帰り入浴客が多いのもわかる気がします。
連泊の場合、昼食の出前も注文できるそうですよ(メニュー豊富)。また日帰り入浴だけでも、大広間で昼食がとれるようです。
ぱー的には内湯の油臭がちょっと気になりますが、 緑に囲まれた松川温泉はなかなか良いところです。 ぴーぱーは参加しませんでしたが、こんなサービスもあります。
周囲には何もないけれど、自然と白濁湯が好きな方は是非一度松川温泉に行ってみてください。



妻のぱー:宿選び担当
温泉宿からビジネスホテルまで様々な宿を紹介しています。予算の都合で高級宿レポは少なめですが(笑)、宿選びの参考になったら嬉しいです。
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