冬のロシアを走るには?〜オイル編〜

“水編” の続きです。

■エンジンオイル

今入っているオイルは、メーカー指定値の10W-30。(モノタロウの安物オイルです・笑)
オイルの粘度規格は、この10Wの部分が、5W、0Wと数字が小さくなるほど低温時に固くなりにくい低粘度オイルになります。
つまり低温始動性が良くなります。

規格では現状の10Wなら-25度まで使用可能。
5Wは-30度(流動点-42度)、
0Wで-35度(流動点-50度)なので、0Wをチョイスです。
これでも目標の-40度に届きませんが、0Wより低粘度の規格は無いようです。
まあオイルが粘性を失う流動点が-50度(固体になる凝固点はその2.5度下)なのでなんとかなるかと。
ロシアの車も0Wだそうです

一方、-(ハイフン)の右側の数値は、高温時の粘度を表します。数値が低いほど低粘度です。
ただしこれは外気温の事ではなく、エンジン内部の温度です。
極寒の地でも、一旦エンジンが掛かれば、エンジン内部の温度は日本と同じなので(燃焼してるのでメチャ熱いと言うこと)、この数値は30のままでOKです。
極寒だからと言って、低粘度の20や10を入れると、粘度不足でエンジンを壊すので注意!

つまり0W-30にします。

またオイルの基油(ベースになっている油)は、鉱物オイルは低温に弱く-20度くらいで凝固。部分合成油は-50度程度、100%化学合成油だと-50〜-70度まで大丈夫らしいので、100%合成油を選ぶのも重要。

その上で、どの製品が良いかいろいろ調べて見ました。
スポーツ走行にも使える高温時の高性能を謳ったオイルはゴマンとありますが、低温性能をアピールしたオイルは、調べた限りではコレ一つしかありませんでした。

コレでキマリですが、高いのが難点、、、。
(デイビーは過走行車なので、コレの0W-40にするかもしれません)

■オートマフルード(ATF)

オートマミッションの中を満たしているオイル(ATF)が極寒で硬くなったら、変速がうまくいかない、動力が伝わらないなどの不具合が起こることは想像に難くありません。オートマミッションは非常に複雑かつ繊細な構造らしいので、無理に始動させたら壊れるかもしれません。

複雑な構造なので、ATFはメーカー指定オイル以外を入れると常温でも不具合が起こる場合があると言われています。DIY派や車好きとしては、もっといろいろなオイルを入れて試してみたいところですが、「壊れるかも」と脅されてはとてもできません・笑。

そんなわけでデイビーも勿論、日産純正マチックフルードJです。
ところがこのオイルがマイナス何度まで対応なのか、何を調べても書かれていません。

唯一のヒントはATFには幾つか規格があって、有名なのはDexron(デキシロン)規格です。
Dexron規格も時代と共に、Ⅱ→Ⅲ→Ⅳと進化してきました。
マチックフルードJは、DexronⅢに少し改良を加えて日産の求める性能を満たす物にしたそうです。(詳しくはコチラ
DexronⅢは-40度くらいまでは使えるそうなので、マチックフルードJもほぼ同等なのではないか?と思います。

いずれにせよマチックフルードJしか選択肢が無いので、このままロシア突入!

■パワステフルード

じつはこれもATFなのだそうです。初めて知りました。
なので低温特性もATFとほぼ同じかと思いますが、念のため調べてみました。

デイビーの現状のステアリングフルードは、
日産純正パワーステアリングオイル KLF50-00001。

そしたらモノタロウHPに、「流動点は-50度」と記載がありました。
なので-40度ならなんとかなるかな? このままロシア突入!

■トランスファーオイル

トランスファーが何なのかについてはコチラ↓をご覧ください。

トランスファーオイルには、普通、ギヤオイルを使用しますが、
サファリの場合は、ATFの日産純正マチックフルード Cが指定されています。

これもどこにも情報がありませんが、
ATFなので、やはり-40度くらいまではOKでしょう。
このままロシア突入!

■デフオイル

オイルはまだまだ続きます。デフについてはコチラ↓を。

デフオイルの粘度規格は、エンジンオイルと同で○W-○○です。
今、デイビーに入っているのは、

今年1月に入れました。
省燃費をウリにしたオイルです。どのくらい省燃費かと言うと、その後メーカーHPに具体的数値が表示されました。それによると同メーカー従来品に比較して、

1%省燃費だそうです。

笑ってはいけません。(ぴーも笑う寸前でしたが)
1%と言えど、10万キロ走ったら千キロ分のガソリン消費が抑えられるので、デイビーの場合は約2万円の節約になります。長距離走る世界旅では重要かな?(実感はできないでしょうけど)

その点に期待して入れたオイルですが、残念ながら80W-90 。
低温特性を示す80Wは、-26度までしか対応しません(流動点は-35度)。
残念ながら交換決定!(高温側の90はそのままでOK)

75Wは、-40度、
70Wは、-55度まで対応らしいので、

70Wを入れたいところですが、70Wの製品は見つかりませんでした。(品質グレードGL-5の範囲で)
なので、

75W-90を入れます。

75W-90のギヤオイルは、これまた沢山ありますが、例えばコレかな?

理由は安いから・笑。でも品質は間違いないと思います。

■プロペラシャフトグリース

これはサファリだけに必要なグリスの給脂です。
プロペラシャフトのユニバーサルジョイント6カ所に必要です。
詳しくはコチラ↓

ここが凍り付いて、バーナーで炙って溶かしているロシアの写真を見たことがあります。

残念ながら今充填してあるスミプレックスMPは、
-20度までしか使えません。

-50度まで使えるグリスは例えばコレ!

さすが!ワコーケミカル。
ただしこのグリースを、ユニバーサルジョイントに使っていいのかどうか、イマイチはっきりしないのです。メーカーHPには、“高荷重用” とは書かれていますが “極圧対応” とは書かれていません。
車でグリースが使われているカ所と言えば他にも、ホイールのハブベアリング、キングピン、ナックルなどがありますが、そこにも使っていいものか、、、。本当にロシアの冬に突撃する事になったら、メーカーに聞いてみようかな。

長くなってきました。これで全部かと思ったら、
最後に一番重要なオイルがありました。

■ブレーキフルード

ブレーキフルードが極寒で硬くなると、ブレーキペダルの踏力が伝わりにくくなったり、ABSが性能を発揮しにくくなるそうです。

ブレーキフルードの規格は、DOT規格です。DOT3、4、4LV、5.1などのクラスがあります。
どのクラスも “-40度以下では使用禁止” と謳っているようですが、-50度でも凝固しないようです。ただしその粘度には差があるようです。
(他にDOT5という規格があるのですが、これは成分が違うので、他のDOT規格のフルードとの混合使用はNGなので選択肢から除外)

各クラスの-40度の動粘度は、
DOT3 1500cSt以下
DOT4 1800cSt以下
DOT5.1 900cSt以下(DOT5も同じ)
DOT4 LV 750cSt以下

粘度を表す単位のcStは、数値が少ないほど粘度が低く寒冷地に適しています。
なのでロシアを走るにはDOT4 LVが最も適しています。
ちなみにLVとは、Low Viscosity[低粘度]の略です。極寒のヨーロッパから最近やってきた規格です。

で、今デイビーに入ってるフルードは、日産純正No.2500ブレーキフルードですが、残念ながらDOT3。
なので、DOT4 LVに交換決定!

例えば、コレならcSt675なので安心です。

他にも車には様々なカ所に油が使われています。
例えば、無数にあるベアリングやモーター軸受けのグリースや潤滑油などは、極寒ではどうなるんだ?と言うことですが、もうこれ以上は面倒見切れないので(笑)ヨシとします。

電気・タイヤ編” へ つづく。