デイビーに油さし。

日産サファリは、油を注してやらないと走れない珍しい車です。

え!?何それ?自転車じゃあるまいし、と思うかもしれませんがホントです。
一年または一万キロ走行毎にグリスの給脂がメーカーから指定されています。
ぴーもさすがにこれは、これまでマジメにやってきました。
でも一年半に一回(1.5万キロ)くらいですけどね。

で、どこに給脂するかというと、それは “プロペラシャフト” のジョイント部分。

まずは位置確認。

プロペラシャフトとは、エンジンの回転を前後のタイヤに伝えるための “ぶっとい軸” 。
車体の下で “クルクル” 回っています。
デイビーは四駆なので、これも前輪・後輪用の二本あります。

車体下にもぐって見てみると、、、
後輪用プロペラシャフト。

前輪用は、もう一枚のアンダーカバーを外すと見えます。

サファリには二枚のアンダーカバーがあります。
もう一枚は、先日トランスファーオイル交換の時から外したまま。

コレです。

で、シャフトの例えばこんな所とか、、、

回転を角度を変えながら伝えるユニバーサルジョイントの中にグリスニップル。
ジョイントの可動部分が乾いたように見えたら給脂時期かなと。

こんな所に、、、

上下するサスペンションに併せてシャフトが伸び縮みする部分。

給脂口(グリスニップル)が付いていて、ここから給脂するようになっています。
前輪三カ所、後輪三カ所。合計六カ所あります。
オフロードで過酷な走りをすることを考えて、こんな作りになっているのでしょう。

給脂にはグリスガンを使います。

これまでぴーは、写真右側のグリスガンで給脂してきました。400gカートリッジ用の大型ガンです。
使用してきたグリスは、日産純正MPスペシャルグリース。2.5kg缶。

両方とも大きすぎて世界に持って行くのはムリです。
しかし給脂しないと喜望峰にたどり着けない、、、

そこで80gカートリッジサイズの小型ガンを新たに買ってみました。

真ん中のがそれ。だいぶ小さい。
でもこれでキチンと給脂できるのか?

グリスですが、日産純正グリスに不満があるわけではありませんが、世界に行くにあたり、もっと極圧性の高い、ハードな使用に耐えるグリスはないものか?と探したところ、こんなグリスを見つけました。

スミコーのスミプレックスMP。
メーカーホームページによると焼付き防止性が一番高いグリスです。
“なんだか良さそう” という素人の思い込みですが、ぴーはこう言う業務用っぽいのが好きなんですよね。

で、届いたのがコチラ。

でも残念ながらこのグリス、400gジャバラカートリッジでしか売っていないので、
このままではミニガンでは使えません。

そこで80gの空カートリッジを購入して中身を移し替えることにしました。

まずスミプレックスMPを大きいガンに装填。

ガンのノズルパイプを小さいジャバラに差し込んで、、、

ガンのレバーを動かしてグリスを充填します。
なるべく空気を入れずに満充填したいので、充填しながらノズルをゆっくり引き抜いていきます。
でも緑色で中身がよく見えない、、、

なんとか入れた。

6本入れました。

一番左のジャバラの中が若干黒いのは、パイプの中に古いグリスが残っていたから。
気にしない、気にしない、、、

一応重さを計ってみると、どれも80〜90g程度。
空気は入らなかった様子。

では給脂開始!

ミニガンにカートリッジ装着。

ノズル先端をニップルに押しつけます。
“コクッ” という手応えとともにハマります。

レバーを30回くらい動かすと、ジョイントのすき間から古いグリスが “ムチ、ムチ、ムチ” という音とともに押し出されてきます。

さらにもう30回ぐらい動かして、古いグリスと新しいグリスが混じって出て来るようになったら充填OK。

古いグリスの中に、筋状に黄色い新しいグリスが混じってきたらOK。

押し出されたグリスを拭き取って一カ所目完了。
手はグリスまみれ。二カ所目からは手袋しました。

続いてココも。

充填OK!

同じ事を繰り返して六カ所充填しました。
ミニガンは全く問題ありません。車体の下の狭い空間では、大きいのよりも取り回しがラクです。

六カ所やって80gジャバラ丁度一本使用しました。
と言うことは、今回6本作ったので、1.5万キロに一本使えば9万キロ走れることになります。喜望峰までは足りるでしょう。