世界へ!最終整備2 前輪ハブメンテ〜ハブ分解

※「前輪ハブメンテ〜特殊工具作り」からのつづき

ハブは構造が複雑でそのメンテは難易度高いです。
ぴーよしも今回分解するにあたり、本当に沢山のブログや動画を視て勉強させて頂きました。
その中でも↓の動画が、一番わかりやすくハブの構造や作業手順の全体像がつかめます。
もちろんこの動画だけで作業が出来る訳ではありませんが、ぴーよし的には “ハブメンテ映像大賞” です。
館八塾さんありがとうございます。

では作業開始!

ジャッキと馬で前輪をアップしたら、、、

まずはデフオイル抜き。

ちなみにデイビーのデフオイルは約4年前に一度交換しています。
その時の様子は↓。

でもなぜデフオイル抜くのでしょうか?
それは日産サファリのようなリジッドサス車は、
ハブを分解してドライブシャフトを抜くと、抜けた穴からデフオイルがあふれ出るからです。
オイルまみれになりたくないので、先に抜いておくことにしました。ちょうど交換時期でもあったので。

最初にフィラーボルトをゆるめます。
フィラーボルトに1mのエクステンションバー刺して、、、

エクステンションバーの先端には、13.5mmのソケットを付けています。

エクステンションバーに600mmのブレーカーバーを付けてゆるめる。

普通のラチェットレンチでは全くゆるまなかったのでこうなりました。4年前のオイル交換時にゆるめているので、ゆるむと思ったのですが無理でした。

取れた。

そうしたら、下のドレンボルトも外して、、、

こちらは13.0mmのソケット600mmブレーカーバー。

デフオイルをバケツで受け止める。

抜けたオイルの色。

全然汚れていません。この4年間、四駆で走ったのは数キロ程度なので、汚れていなくて当たり前。

ドレンボルトのマグネットには、厚さ1mm弱程度のヘドロが付いていました。
でも前回のような鉄粉や針金は付いていませんでした。

まあ前回の交換が、25万kmで初めての交換だったので、今回オイルを排出してフラッシング完了と言ったところです。

ドレンボルトに液体パッキン塗って50N・mで締めておきます。

ちなみに新しいデフオイルはまだ入れません。ハブメンテが終わったら入れます。だからフィラーボルトは、無くさないように、軽くねじ込んでおくだけにました。

ではハブを分解します。

最初は、右ハブをバラします。
なぜ右なのかというと、日産サファリの前輪デフは車体中央ではなく、右側に寄っているので、そのためドライブシャフトが短くて多少取り回しや整備が楽かもしれないと思ったからです。

まずタイヤとホイールを外して、、、

フリーホイールハブをLOCKの位置にして、6本の固定ボルトを抜くと、、、

フリーホイールハブが取れる。

現れたゆるみ止めワッシャの2本の固定ネジ外して、こゆるみ止めワッシャを取り、、、

現れたハブナットの穴に、、、

前回の記事で作ったSSTはめてゆるめる。

規定トルク3〜5N・mで締めてあるので、これは簡単にゆるみます。

ハブナットが取れる。

あっそうそう、ABSセンサー抜いときます。

抜き忘れて、引っ張ってケーブル切ったりしないように、先に抜いておきます。

ところが固定ネジは取れたのですが、、、

センサー本体が抜けてこない。ビクともしません。固着しているようです。
565吹いてしばらく放置することにしました。

続いてブレーキ外します。

ブレーキキャリパー固定ボルトと、トルクメンバー固定ボルト外して、、、

キャリパー固定ボルト
トルクメンバー固定ボルト

キャリパー外す。

キャリパーは、ブレーキホースで車体とつながっているので、S字フックでコイルスプリングに引っかけてぶら下げておきます。

トルクメンバー外す。

コイツは何もつながっていないので、別途保管。

いよいよハブを外します。

でも満身の力で引っ張っても抜けてきません・汗。

スピンドルがハブベアリングの内輪に刺さっている箇所で固着しているらしい。

さて、どうしたものか、、、

こういう場合、普通はスライディングハンマーで、引っ張って抜くのでしょうが、

一生一度しか使わない道具は買わない主義なので、

失敗したSST1の残骸の金具を、フリーホイールハブのボルトでハブに取り付けて、手許にあった鎖を巻きつけて、、、

鎖に結び目作って輪にして、そこをハンマーで叩く。

手前側へ叩いて引く。

ガチャ、ガチャ、ガチャと数回軽く叩いたら抜けました。ほっ。

ハブ観察します。

アウターベアリング。
グリスはかなり汚れています。なにしろ28万kmですから。

インナー側。

アウター側から中を覗くとインナーベアリング内輪が見える。

エクステンションバーで内輪を軽く叩くと、、、

内輪とオイルシールが取れる。

こちらもグリス汚れています。

車体側に戻ります。

ブレーキディスクのバックプレートを外す。
まずは中心部分の小リングから。

小リングの中に隠れていたボルト6本を外すと、、、

バックプレートが外れて、、、

スピンドルが現れる。
それにしても汚れたグリスがヒドイ。

スピンドル外し

まずはココにはまっているCリングを外します。

ところがコレが難しくて、、、。
Cリングは穴の無いタイプ。悪戦苦闘すること30分。精密ドライバー差し込んで、浮いたリングをラジペン二個で摘まんで、ようやく外しました。

外れた。ふー。

Cリングの内側に、二つのリングが重ねられていました。

で、スピンドルが抜ける。

最初は固着していたのですが、Cリング外そうと悪戦苦闘している間に、固着が剥がれました。
ABSセンサーが少々邪魔でしたが、何とか外れました。

スピンドル観察

内側にニードルベアリングが付いてました。

ここにベアリングが付いているとは想定外。部品図にも書いてなかったし。
何で書いてないかというと、ベアリング単体で部品供給はせずに、スピンドル一体供給だからです。こう言うの少し困るんですよね〜。
なのでこのベアリングは使い回し決定!

オイルシールが付いているので外します。
ドライバーで少し力入れてこじると、、、

難なく取れました。

長くなったのでつづく