あづまや(湯の峰温泉)

2017年5月訪問

今回ご紹介するのは、和歌山県の湯の峰温泉 あづまやです。

ここは何年か前に、熊野古道を訪れた際に泊まったことがありました。湯の峰温泉は「日本最古の温泉」と言われていて、世界遺産に認定されている公衆浴場つぼ湯もあるんです。

ぜひそこにもう1度行って、ぴーぱーブログに載せよう٩( ‘ω’ )وと張り切ってやってきましたが、和歌山県は遠いです。特に湯の峰温泉への道のりは高速道路も少ないので、皆さん時間に余裕を持って行った方がいいですよ。

というわけで着きました、日本最古の温泉。

今日の宿、あづまやの駐車場はちょっと離れたところにあります。初めて来た時は駐車場がわからなくて戸惑いましたが、今日はすんなり停めて宿に向かいました。

駐車場のすぐ横にあるのは、姉妹館の民宿あづまや荘。本館のお風呂も入れるそうです。

改めて公式サイトを見ると、こちらの民宿の源泉は本館とは違うんですね。ということは、民宿に泊まれば両方の源泉に入れるわけです。

でも、ぴーぱーは旅館あづまやに向かいます。駐車場から50mくらいです。

着きました。

手前の柱に提灯が隠れちゃってますが、ここは秘湯を守る会の会員宿です。でも、公式サイトではそれほど大きく宣伝はしていません。

古いけど清掃が行き届いてる玄関。

フロント前のロビースペース。ここのみWifi利用可能です。

 

お部屋

予約は公式サイトからネット予約、またはじゃらんからも予約できます。ただ、ネット予約だと公式サイト、じゃらん共に細かい指定ができません。

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ぴーぱーは部屋食にしたかったので、電話で空室を確認しつつ予約しました。

選んだのは、8畳トイレ付・1泊2食付/1人19,590円。値段は部屋の広さで変わります。1番安いのは6畳の部屋です。あづまやは休前日料金がないので休前日に宿泊した方がお得感が増すと思いますが、予約を取るのが大変そうです。

というわけで、案内されたのは「つつじ」の間。

玄関やお風呂は本館にあります。ぴーぱーの部屋は新館です。

新館「つつじ」の間です。

入口入ってすぐ右側にトイレ。公式サイトによると、トイレは全室完備だそうです。

明るい8畳間。

まさに純和風。

お菓子は和歌山県らしく、みかんケーキ。

金庫、湯沸しポット等ちゃんとあります。

懐かしい雰囲気の鏡台。

眺望は湯の谷川。

ちょっと身を乗り出すと、公衆浴場も見えます。

広縁には洗面台。

箱に入った髭剃りと、ケースに入った櫛がステキです。

広縁の反対側の隅には冷蔵庫。

差し込み式ではありません。

飲み物の値段表はこちら。館内の自販機にはアルコールは売っていません。

前回宿泊した時は素泊りでした。記憶が定かではありませんが、おそらく本館の3Fの部屋とかだったと思うんです。

トイレも付いてるし特に部屋に不満はありませんでしたが、食事時になると仲居さんが他の部屋に食事を運ぶ足音が凄く響いたのを覚えてます。『うるさい』というより『大変そうだな』と思ったんです。

今回は、全くそれを感じませんでした。たまたま混んでなかっただけかもしれませんが。

 

館内

館内を見学しながらお風呂に行きましょう。

この階段を降りると玄関ですが、それを降りずに、

こちらの通路を進みます。

下の表示にある「玄関」はもう1つの玄関で、おそらく昔使っていたものだと思われます。

突き当たりに見えるのが大広間。

この「玄関」が、おそらく昔使われていたものだと思います。

自販機の品揃え。

興味のある方は下の全館図で確認してみてください。

こちらは大浴場手前の休憩所。

お土産が置いてあるけど、売り子はいません。

ここにも自販機あり。

 

大浴場①

暖簾の奥に進みます。

手洗い場の横に飲料水タンクが置いてあります。中身は冷水だったか冷麦茶だったか、、、記憶が曖昧です。

大浴場は2つあり、時間で男女入れ替わります。

まずは廊下の突き当たり、チェックイン日に男湯だった方から紹介しましょう。

ドアを開けると広々した脱衣所。

右手には露天風呂へ通じる大きな扉があります。

化粧品は男女入替になることを想定して、常に両方置いてあります。

昔の温泉分析書。源泉名は「環湯」です。大浴場入口の暖簾に「環湯」と書いてあったので『はて?ここは「湯の峰温泉」なのに「環湯」って何だろう?』と思ってました。

改めて公式サイトを見ると、あづまやには3つの自家源泉があるんですね。その1つがこの「環湯」のようです。どうやら内湯の源泉は「環湯」らしいです。

まずはその内湯です。

大きい方の浴槽は加水した浴槽。

適温だけど、やはり加水しているとお湯が薄まっている感は拭えません。お湯の色も透明。

小さい浴槽は「さまし湯」。加水しないで適温まで冷ましたお湯だそうです。

「よくかき混ぜてお入りください」と書いてあるけれど、それほど熱いわけではありません。加水したお湯に比べて白濁です。匂いは両方とも硫黄臭。

こちらは「むしぶろ」

こちらのむしぶろは、それほどすごい蒸気ではありませんでした。板張りなので、多少蒸気が漏れちゃうのかもしれません。

続いて露天風呂に行ってみましょう。

露天風呂は内湯とは源泉が違うようです。

読みにくいですが4種類の混合泉で泉温は83.6度。PH7.1です。

こちらは加水してます。

風情のある露天風呂。

硫黄臭は内湯と一緒。でも加水してない「さまし湯」に入っちゃうと、効能が薄れてる気がしちゃうのが残念、、。

天気が良いと、気持ちのいいお風呂なんですけどね♪

大浴場②

続いてチェックイン日に女湯になっていたお風呂をご紹介しましょう。向かって左側の扉です。

では、向かって右側の扉は何?

そう、この扉は露天風呂の入口なんです。

つまり向かって左側の内湯を使う場合、露天風呂は1度着替えてから入り直すことになります。

小さめの脱衣所。

ここにも分析書が貼ってありましたが、お湯は隣の露天風呂と同じみたいです。

隣に比べてやや小ぶりな浴槽。

あまりお湯がキレイじゃありません。泡が浮いてるし、、。

あっ!隣のお風呂と繋がってる!!

お湯は一緒のようです。

ぱーは泡が気になったので、このお湯は入るのやめました。

気を取り直して、左側の扉の内湯に入ってみましょうか。

隣のお風呂に比べたら、かなり小さい脱衣所。

こちらも化粧品は男女共置いてあります。

こちらの分析書は隣の分析書より簡素。「環温泉効用書」と書いてあります。

昔はそう呼ばれていたのでしょうか?昭和60年のものです。

こちらのお風呂も浴槽は2つ。

加水した大きい浴槽と、

小さい浴槽のさまし湯。さまし湯は狭いので、2人で入る場合は体育座りになります。

ぱーが入った時はまだ立寄り客もいて、そのうちの1人の女性がこの浴槽を独占。随分長くいるようで、たまに脱衣場に行って湯冷ましして、また戻ってきてこの浴槽に浸かってました。

それほど不味くない塩味のお湯です。

加水したお湯としてないお湯では、かなり色が違います。

ちょっと洗い場が狭いかな。シャワーのお湯が浴槽に入っちゃいそうです。

ぱーもお湯を満喫して脱衣所に戻ります。

何気なく奥の白いベンチの方に行ってみると、

なんか扉がある(・ω・)

なんだろう!?(・ω・)

開けてビックリ!!((((;゚Д゚)))))))

サウナがあるなんて知らなかったので、モワ〜っと蒸気が出てきて心臓止まるかと思いました、、、。 こちらのむしぶろはスゴい湯気です。

よく見たら、上にちゃんと書いてありました。もう少し大きく書いて欲しいです。

家族風呂

電気が消えてたから “今はクローズしてるのかな” と思いましたが、家族風呂がありました。

でも何回目に通った時に、電気がついてたんです。

何も書いてないから無料だろうということになり、試しに入ってみることにしました♪

改めて公式サイトを見ると、むしぶろのことや家族風呂のことがちゃんと書いてありました。やっぱり入念に下調べしてから来ないとダメですね。

家族風呂は2つあってどちらも空いてました。ほとんど同じですが、せっかくなので両方紹介します。

まずは手前から。

最初は張り切って入ろうと思ったんです。

でも、浴室を見るとこの広さ。

「写真だけ撮ろうかd(^_^;)」と脱ぎかけた浴衣を再び着て、撮影だけしました。

奥のお風呂も一緒です。

加水はしてるだろうけど、意外と白濁なお湯です。

もしかしたら、入る人がいなくて一番フレッシュだったりして!? 入れば良かったかもしれません。

公式サイトには

誰に気兼ねすることもなく、家族だけで温泉を楽しんでいただけます。

と書いてありますが、家族で入るにはちょっと狭いです。1人でフレッシュなお湯を満喫する。という手はアリかもしれません。

夕食

前回は素泊まりだったので、今回は食事を楽しみにしていました。料金の違いは部屋の広さの違いなので、料理はどの部屋も同じだと思います。通年一緒の内容なのか?は不明です。

料理を運んできてくれた仲居さんに「常連さんなんですよね」と言われました。

「え、、?」と2人揃って驚いて否定しましたが、それでも彼女は「常連前提」な感じで話を進めていきます。おそらく宿帳管理かなんかで、宿泊履歴が残っているのでしょう。

“確かに一度泊まってるけどその時は素泊まりでした” とも言えず曖昧な笑みで誤魔化しましたが、さすが老舗ですね。ちゃんとリピーターである旨は仲居さんに伝えているようです。←その割に宿からハガキ1枚もらったことはない。

さて夕食です。最初はこれらが運ばれてきました。

ぴーぱーに似つかわしくない、小洒落た盛り付けです。

本日のお品書き。

あまり食べ物に興味ないぴーぱーですが、美味しいものはわかります。どれも丁寧に作られている味で美味しかったです♬

ちらし寿司が出る、っていうのも珍しいですね。

続いて出てきたのは、公式サイトにも書いてある「美熊野牛の温泉しゃぶしゃぶ」。焼き物は「あまご」だそうです。「あまご」って関東地方ではあまり出された覚えがないんですけど、、関西特有の魚でしょうか?

小さい器は「南瓜の茶碗蒸し」ですが、「茶碗蒸し」というにはあまりにトロトロ。しかも、なんだかカレーみたいな味もして、これだけは残念な1品でした。

そしてご飯は温泉ご飯。温泉粥はよく聞きますが、ここは普通のご飯も温泉で炊いてるそうです。

やや黄色がかったご飯に炊きあがってます。味は、正直よくわかりませんでした。

デザート。わかりにくいけど、いちごのロールケーキです。

味もボリュームも大満足。これがお部屋で頂けるなんて贅沢ですよね〜♬

朝食

朝食もお部屋で頂けるんですよ。嬉しい限りです。

朝食も盛りだくさんです♬

左手前のお椀の中は温泉粥。別に温泉ご飯も頂けます。

食べ終わる頃を見計らって、なんとコーヒーが運ばれてきました。温泉コーヒーだそうです。

仲居さんはぴーぱーのことを「常連さん」だと思い込んでいるので当然のように持ってきましたが、そんなサービスがあるなんて全然知らなかったぴーぱーは結構驚きました。しかもポットで持ってきてくれるので、1人2杯分くらいの量があるんです。

しかーし!コーヒー塩っぱいですΣ( ̄。 ̄ノ)ノ

二人揃ってコーヒー好きなだけに、塩っぱいコーヒーにちょっと引きました、、、。

サービスはまだまだ続きます。仲居さんは笑顔で「お土産に温泉持っていきますか?(*^▽^*)」と言って、これをくれました。

ジャン!!温泉水です!なんて親切なんでしょう。

チェックイン時のフロントの男性もそうでしたが、あづまやは老舗なのに皆さんとっても気さくで親切な方ばかりです。これがリピーターができる秘訣ですね。

泊まった感想

関東在住の人にとって、湯の峰温泉は本当に遠いです。関西の人からしても結構行きにくい(高速道路、有料道路が少ない)場所だと思うのですが、仲居さん曰く「GWはすごい人だった!」そうですよ。

普段は外国人(主に欧米人)が非常に多いそうです。やはり熊野古道が近いせいかもしれません。

山間の小さな温泉ですが、お湯はいいですよ♬ 硫黄泉好きの方、足を伸ばしてみてはいかがですか? その際には、ぜひ世界遺産のつぼ湯もお試しください。